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台湾石炭博物館と台南県総爺芸文センター   (2008.11.9)

 
     
 

2. 台南県総爺芸文センター

 

 

 台南県総爺芸文センター

石炭産業のほか、台湾の製糖業も次第に廃れています。台湾南部の台南県には廃棄された製糖業の工場を利用して建設された地方文化館があります。続いてそれをご紹介いたします。この地方文化館の名前は「台南県総爺芸文センター」と言います。

 

「台南県総爺芸文センター」は台南県麻豆鎮にあります。総面積は37ヘクタールあります。「総爺芸文センター」の建物は日本統治時代、当時の明治製糖株式会社が1910年に建設したものです。戦後、国営・台湾製糖業はその経営を引き受けました。のちに、台湾の経済は労働集約型から技術集約型に変わり、製糖のコストが高くなったことから、1993年に閉鎖を余儀なくされました。2001年、台南県政府は製糖工場を現在の「総爺芸文センター」に改めました。

センター内には古跡に認定された施設として、日本統治時代に残った事務室、工場長の宿舎、社員食堂、招待所などがあります。これらの古い施設は相次いで修復され、一般公開されています。また、構内には豊かな動物と植物の資源があります。毎週月曜日は休館日です。

 

台南県総爺芸文センター

 

台南県麻豆鎮はザボンの一種ブンタン、またはボンタンとも呼ばれますが、このブンタンの産地として有名です。製糖業が盛んだった頃、ここはサトウキビの香りが充満していました。台南県政府文化処の葉澤山・処長は「総爺芸文センター」発足までの経緯を次のように説明しています。

「『台南県総爺芸文センター』の前身は麻豆総爺製糖工場でした。日本統治時代、台湾には製糖工場が40数ヶ所あり、そのうち9ヶ所は台南県にありました。この総爺製糖工場はほかの製糖工場に比べてやや特別なところがあります。といいますのは、ここは当時の明治製糖株式会社の総本部、つまりその行政センターだったのです。日本統治時代、当時の明治製糖株式会社が建てた「台南県総爺製糖工場」はすでに97年の歴史があります。製糖業が台湾で斜陽産業になるに連れ、総爺製糖工場も15年前に閉鎖されました。国営・台湾製糖業はこの広い土地を建築会社に売却して赤字を補おうとしていましたが、麻豆鎮の人たちはこの百年もの歴史を持つ製糖工場に対する思い出、工場構内の百年もの歴史のある大きな木、及びその緑の空間を保存するため、紆余曲折を経て、最終的に古跡の名義でこの工場の生き残りを実現したわけです。現在の蘇煥智・台南県長就任後、「総爺芸文センター」に名前を改めました。

製糖工場から変身した「台南県総爺芸文センター」は一般の製糖工場のイメージ、つまり、サトウキビを運搬する列車、鉄道の線路、倉庫などの印象と異なります。台南県政府はそれを「区域的な文化センター」と位置づけました。エリア内には古跡と認定された、特色豊かな古い建物が四棟あるほか、樹齢百年以上の果物の木もあります。エリア内の植物は770本にも達しています。まるで文化と生態の植物園のようです。台南県政府文化処の葉澤山・処長のお話です。

「ここには古い建物が四棟あります。日本統治時代の行政事務ビル、招待所、赤レンガの社員食堂、工場長の宿舎の四棟です。現在、社員食堂だけが修復中で、ほかのはすべて一般公開しています。ここにきたら、まず、この三棟の建物を参観することをお勧めします。社員食堂は来年5月に修復が終わって一般公開する予定です。この四棟の建物にはそれぞれ特色があります。工場長の宿舎は日本式の建物で、行政ビルは和洋折衷の建物です。招待所は二階建ての日本式の木造建築物で、台湾では稀な和風の建築です。そのほかに樹齢百年以上のライチの木とか、台湾しか見かけられない非常に珍しい品種の蛙や蝙蝠などもいます。まさに生態保護区そのものです。」

 台南県総爺芸文センター

この百年もの歴史を持つ古い製糖工場では、もはやサトウキビの香りはしなくなりました。しかし、付近に住んでいる人たちの公園、地方の文化芸術パークとして生まれ変わりました。地元の高齢者はよくここで運動をしたり、歌を歌ったりしています。古めかしい日本式の建築物と庭園はテレビドラマのロケ地と結婚写真の撮影にもってこいの場所となっています。平日には音楽教室にもなっています。「台南県総爺芸文センター」は休日になると、音楽会や不定期な芸術活動及び展覧会が開かれています。台南県政府は芸術家をここに招いたり、台南芸術大学とタイアップしたりして、ここを活気に満ち溢れた文化創意産業パークとして建設する予定です。

台南県政府は2006年、現地の著名な景勝地の中から「八景八勝三園」を選んで、現地への観光旅行を積極的にアピールしています。八景はつまり、台湾の秋の風物詩の一つ、菱の実を栽培する水田などの八つの美しい景色、八勝は八つの景勝地のことです。今日、ご紹介した「台南県総爺芸文センター」はこの八ヶ所の景勝地の一つとして数えられています。台南県政府文化処の葉澤山・処長は、見物客は現在、台湾で流行しているサイクリング、つまり、自転車を利用して「台南県総爺芸文センター」、及びその付近の著名な景勝地を参観するよう勧めています。「総爺芸文センター」の営業時間は午前9時から午後5時までです。参観は無料です。台湾に来られるチャンスがございましたら、是非、一度、「台南県総爺芸文センター」を訪れて日本統治時代の建築物と庭園の美しさを満喫してください。

 

(担当:荘麗玲)

 

1. 台湾石炭博物館

 

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