台湾とカナダの間で現在協議中の「貿易協力枠組み協定」について、外交部(外務省)の林佳龍・部長(外相)は17日、自身のSNSで、この外部から注目されている枠組み協定は、カナダの連邦議会選挙の影響で進捗がやや遅れているものの、着実に推進している。特に2026年は、カナダが台湾に対台湾窓口機関である「カナダ駐台北貿易弁事処」を設立してから40周年にあたることから、双方でこの重要な節目を共に祝い、台湾とカナダのパートナーシップをさらに深めていくことを期待すると投稿しました。
林・部長は16日、外交部でカナダ駐台北貿易弁事処の新代表(カナダ大使に相当)、マリー=ルイーズ・ハナン(Marie-Louise Hannan)氏の表敬訪問を受けました。林・部長はその後、自身のfacebookで「カナダが2022年に発表したインド太平洋戦略は、台湾とカナダの今後の発展ビジョンを明確に示しており、これにより両国の関係は近年、急速かつ大きく進展している」と投稿。そして、双方は2023年に『投資促進保護協定(FIPA)』、および2024年に『科学・技術・イノベーション協定』を締結し、積み木を積み上げるように着実に経済分野での協力を推進してきたと指摘しました。さらに、この協力は半導体、人工知能(AI)、エネルギー、鉱業などの産業分野へと拡大していると投稿しました。
林・部長はハナン代表が面会の中で示した立場についても言及し、台湾とカナダの関係が近年大きく進展しており、過去2年間で複数の協力協定を締結したと強調した。「貿易協力枠組み協定」は、カナダの連邦議会選挙の影響でやや遅れが生じているものの、「着実に前進」している。一部報道が台湾と貿易パートナーの関係が困難に直面しているかのような印象を与えようとしているが、実際にはカナダ側は「その情報は正確ではない」と認識しており、貿易交渉チームも現時点での成果に非常に満足している。両者の議論は建設的であると述べたことを明かしています。
外交部の蕭光偉・報道官は「双方は次官級の経済・貿易対話の枠組みも設けており、台湾とカナダの双方は各分野での協力深化を引き続き歓迎している」と述べています。
林・部長はさらに、ハナン代表と台湾との深い縁についても紹介。ハナン代表は以前台湾で台湾華語を学び、2001年から2005年まで台湾に駐在していたため、台湾の文化に精通しているということです。林・部長は台湾の翡翠を使って台湾本島の形に彫刻した工芸品「玉見台湾」を贈った上で、玉山に登山した時の忘れがたい経験を互いに語り合ったと投稿しています。
(編集:豊田楓蓮/中野理絵/本村大資)