台湾中部・台中の養豚場でアフリカ豚熱(旧名称:アフリカ豚コレラ)の陽性反応が確認された件について、行政院(内閣)の李慧芝・報道官は22日、農業部の陳駿季・部長(大臣)が21日夜に検査結果を受け取ったのち、直ちに行政院の卓栄泰・院長(首相)、鄭麗君・副院長(副首相)に報告し、初期評価を行ったと説明。卓・院長は陳・農業部長に対し、速やかに緊急対応会議を召集し、今後の対応方針を決定するよう指示したことを明かしました。
李・報道官は、卓・院長の指示を伝え、農業部は22日午前、専門家会議を開き、防疫の証拠、処理プロセスから救済措置までを全面的に検証。会議後には国民に向けて最新の進捗状況を公開説明し、政府の防疫への決意を示しました。
卓・院長は、最も重要なのは、徹底した調査を行い感染源を特定し、防衛線を突破させないことだと強調。また同時に、国内市場の供給を安定させ、冷凍肉の放出を調整し、学校給食の食材の安全を最優先に確保する必要があると述べました。
また、現場対応能力を強化するため、行政院は台中市に前進対応所を設置するよう指示し、最高水準で事態に対応していると説明したほか、関係省庁に対し、市民が真実を把握し、信頼を維持できるよう、迅速な説明と正確な情報提供を求めました。
李・報道官は、対応プロセス全体を通じて、行政院は継続的に頼清徳・総統に報告を行い、頼・総統も、行政院および関連省庁に対し、各方面の防疫と対応措置を確実に実行すること。並びに情報の透明性と公開を確保するよう指示したと述べました。
このほか、農業部は22日、台中・梧棲区にある養豚場で死亡した豚からアフリカ豚熱の核酸が陽性反応を示したと発表。現在もウイルス株の分離を進めて最終的な確認を行っているということです。農業部はまた、直ちに台湾全土の豚の輸送・食肉処理を5日間禁止するなど、7項目の最高レベルの防疫措置を実施すると発表し、ウイルスの拡散防止のため厨芥(回収した生ごみ)を全面使用禁止としました。そして同時に生産と販売の調整を行い、冷蔵・冷凍豚肉を放出することで、豚肉の供給を安定させるということです。
農業部畜牧司(畜産局)の李宜謙・司長は、平時の民間や食肉市場の豚肉の在庫は1か月分の量があり、輸送と食肉処理を5日間禁止しても現在の需要を満たすには十分であると説明しました。
台湾は世界動物衛生組織(WOAH)が認定する豚の三大疾病(口蹄疫、アフリカ豚熱(ASF)、豚熱(CSF))の清浄地域であり、一部の豚肉はフィリピンやシンガポールなど他国へ輸出されています。統計によりますと、9月末までに生鮮および冷凍豚肉の輸出量は250トンを超えています。
農業部の杜文珍・次長(副大臣)は、責任ある輸出国として既に豚肉の輸出を一時停止しており、関連する疫病の状況が明らかになった後、元の措置を再開すると語りました。
農業部は22日午前に「アフリカ豚熱の疑い例への処置およびその後の防疫対策」説明会を行いました。動植物防疫検疫署によりますと、台中市の梧棲区にある養豚場では300頭の豚を登録しており、通常は厨芥によって豚を飼育しているが、10月10日から場内の豚に死亡が確認され、契約獣医師が放線菌性胸膜肺炎(APP)への感染を疑い、薬剤治療を開始。しかし、監視システムで死亡数が異常を示したため、14日台中市動物保護処が現地調査に赴きましたが、既に治療中だったため、検体は採取されませんでした。しかし、その後も豚の死亡が続き、20日は死亡頭数が117頭に拡大したため、同日中に動物保護処職員が検体を採取し、農業部獣医研究所に送付。21日午後6時6分、農業部からアフリカ豚熱核酸陽性の検査結果が通知されたということです。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)