アジアで最も注目されるコンテンツ産業の祭典「2025 Taiwan Creative Content Fest=台灣創意内容大會(TCCF)」が4日、北部・台北市の南港展覧館第二ホールで盛大に開幕しました。今年は国際的な参加度と提案件数がいずれも過去最高を更新し、賞金や協力規模も大幅に拡大するなど、TCCFがアジアと世界の文化内容をつなぐ重要なプラットフォームとして定着したことを示しています。
文化内容策進院(Taiwan Creative Content Agency、TAICCA)主催の開幕式は4日午前に行われ、文化部(日本の文科省に類似)の李遠・部長(大臣)、文化内容策進院の王時思・董事長のほか、各国代表が出席。「Action!」の掛け声とともに、アジアと世界を結ぶコンテンツマーケットの幕が正式に開けました。
李・文化部長はあいさつの中で、9月にフランス国立映画映像センター(CNC)のブルエル(Gaëtan Bruel)会長と会談した際、ブルエル氏が「台湾は映像大国であり、先進的なテクノロジーを持つ。アジアのXR(エクステンデッド・リアリティ)分野ではフランスの最優先パートナーだ」と述べたことを紹介しました。
李・部長は「台湾はテクノロジーによって世界から注目されている。文化内容策進院(Taiwan Creative Content Agency、TAICCA)が設立されて6年、文化内容はすでに国家戦略産業として位置づけられている。今後は『領域を超え、技術を超え、国境を超える』方向で前進し、同大会(TCCF)を通じてより多くの国際的パートナーと夢を実現していきたい」と語りました。
王時思・董事長は、「今年は参加する各国代表チームと提案数が史上最多となり、フランス、韓国、日本、香港、シンガポール、タイ、フィリピンなど多くの国から参加している。文化コンテンツ産業の多様なエネルギーが集結している」と喜びを表しました。
また、「現在は文化コンテンツが急速に変化する時代であり、プラットフォームや分野を越えた協力がトレンドになっている。今後はIP統合と国際連携が鍵になる。文化内容策進院(Taiwan Creative Content Agency、TAICCA)は創作者、製作者、投資家を結ぶ『連結者(架け橋)』として、国際協力を深め、アジアの文化コンテンツの中心的役割を果たしたい」と述べました。
王・董事長はさらに、「TCCFの最大の特色は『映像だけではなく、テクノロジー、没入型体験、舞台、ミュージカルなど多様な分野に広がっている』ことだ。テクノロジーと文化の融合は大きなチャンスであり、世界は台湾がAR(拡張現実)、VR(バーチャル・リアリティ)、没入体験、AI応用で文化コンテンツに新しいエネルギーを注入することを期待している」と強調しました。
王・董事長は最後に、「台湾は自由で多様な社会であり、開放と包容の特質が文化創作をより国際的に魅力あるものにしている。TCCFを通じて、分野や国境を越えた協力をさらに生み出し、変動する時代においても台湾の文化コンテンツが確固たる位置を持ち続けられるようにしたい」と述べました。
王・董事長は「TCCFは台湾のためにさらに多くの文化コンテンツの作品を生み出すことができる。国内向けの作品であれ、国際共同制作・共同出資の形であれ、この変動の時代において、常に台湾の文化コンテンツが存在し続けるよう、より多くの作品を準備していきたい」と述べました。
2025年のTCCFは4日から7日まで南港展覧館第二ホールで開催されています。提案発表会(ピッチング)には44の国・地域から700件を超える企画が寄せられ、過去最高を更新。マーケット部門には世界118の機関が参加し、112のブースが設置されています。フランスと韓国はそれぞれ「国家パビリオン」を設け、韓国文化産業振興院(KOCCA)は初めて代表団を派遣しました。
また「Forum国際論壇」では、25人を超える国際的専門家による12の講演や対談が行われ、コンテンツ産業の無限の可能性を探ります。
(編集:王淑卿)