日本の東武鉄道が今年の12月18日に台湾の在来線・台湾鉄道と友好協定締結10周年を迎えます。これを記念するため、7月10日、特急列車「日光詣スペーシア」の先頭車両を台湾鉄道に寄贈し、台湾最大の駅である「台北駅」で展示すると発表しました。

東武鉄道の特急列車が海外へ渡ること、台湾の施設内で海外の車両が展示されることは初めてです。「日光詣スペーシア」は、2015年の日光東照宮四百年式年大祭を記念して登場した、東武100系特急電車「スペーシア」の特別塗装編成です。金色を基調とした荘厳な外観が特徴で、先頭車の側面には日光東照宮の「眠り猫」と「三猿」をデザインしたエンブレムが貼られています。
東武鉄道の特急車「日光詣スペーシア」の先頭車が台湾へ渡る計画は、きょう12月2日未明、ついに実現しました。101F編成の先頭車「101-1号」は、12月1日の夜に台北港付近を出発し、翌2日午前0時50分ごろ、北部・台北市の台北駅東側に到着し、午前3時30分ごろには主要な構体の組み立てがほぼ完了しました。


この東武特急車の陸送は、数多くの鉄道ファンの“追跡撮影”を引きつけ、台北駅東三門の周辺は深夜にもかかわらず大勢の見物客であふれました。午前1時を過ぎても車両の吊り上げを撮影しようと寝ずに待つ人が多く、さらには日本から台湾まで追っかけて来た日本の鉄道ファンの姿も見られました。今回台湾にやって来た101-1号車は、外観がすでに「日光詣スペーシア」のゴールドカラーに新たに塗装されていますが、実は引退前は東武1720系の「復刻塗装」をまとった、非常に象徴的な車両でした。

東武鉄道の100系「スペーシア」電車は、かつて1720系を置き換えるために開発された特急車両ですが、気づけば登場から30年以上が経ち、引退が迫っています。100系登場30周年を記念し、東武鉄道は複数の編成を原色に戻しましたが、101F編成だけは特別に1720系を模した復刻塗装とし、同社の名特急へのオマージュとしました。
この復刻塗装は100系の車体にも大変よく映え、2021年12月初旬に塗装を終えて出場し、同年12月5日に初運行しました。100系がまもなく引退を迎える中、この企画によって“名車”とその前世代の名車をしのぶ機会が得られたことは、多くのファンにとって喜ばしいものとなりました。しかし、101Fが退役したのち、先頭車101-1号は「日光詣スペーシア」の黄金色に塗り替えられ、今回台湾へと渡ってきました。この車両はコンパートメント(個室)タイプで、一般の座席車とは異なる点も特徴です。

今回の企画は、東武鉄道と台湾鉄路公司が主催し、日本民営鉄道協会、台湾鉄道観光協会などの協力によって進められています。車両の台湾展示を通じ、日台双方は鉄道を軸とした観光交流人口のさらなる拡大を期待しています。2日の朝、台北駅の外で、この“海を渡ってきた”東武特急車の姿をご覧いただけます。
(編集:王淑卿)