台湾中南部・嘉義にある登山鉄道、阿里山森林鉄道とオーストラリアのジグザグ鉄道は、ともに「之字形(ジグザグ)」ルートで知られる百年以上の歴史を持つ鉄道です。双方は9日、嘉義市で姉妹鉄道協定を締結し、蒸気機関車の修復に優れたオーストラリア側の技術協力を得て、来年には台湾の蒸気機関車21号(SL-21)を山地線(阿里山森林鉄道の登山鉄道部分)で再び走らせたい考えです。

締結式には、農業部(日本の農林水産省に相当)林業及び自然保育署の林華慶・署長、嘉義市の黄敏惠・市長、嘉義選出の国会議員、与党・民進党の陳冠廷・立法委員、オーストラリア・ジグザグ鉄道のダニエル・ゾフィール(Daniel Zolfel)CEOらが出席し、その瞬間を見届けました。

式典では、鉄道の結びつきと末永い友情を象徴する「道釘を打つ」儀式が行われ、両国の鉄道がこれから緊密に連携し、技術と文化の新たな一歩をともに踏み出すことを誓いました。オーストラリアのジグザグ鉄道は、阿里山森林鉄道と姉妹鉄道協定を締結した10番目の鉄道になります。
阿里山森林鉄道の所轄機関である、「林業自然保護署阿里山林業鉄道及び文化遺産管理処」によりますと、この2年間、相互訪問を通じ、運営、蒸気機関車の整備、山岳地帯での安全運行、ボランティア制度などで交流を深め、オーストラリアの鉄道ボランティアが阿里山を訪れる機会も生まれ、信頼関係と価値観の共有が姉妹鉄道締結につながったということです。
林華慶・署長は、阿里山森林鉄道とジグザグ鉄道は、軌間(ゲージ)こそ異なるものの、ジグザグ走行を用いる点や、自然災害による運休を克服してきた点など、多くの共通点があり、その不屈の精神が交流を加速させたと述べました。
また、ジグザグ鉄道チームは蒸気機関車の修復に長け、知識や技術の共有にも前向きで、現在は平地区間を走っている蒸気機関車21号を、来年山間部の鉄道に戻すための本格的な協力が始まると説明しました。
ゾフィールCEOもSL-21の状態を確認し、「山間部の鉄道での運行に問題はない」と評価、来年に向けて技術や運転操作のシステムの再構築を進めると述べました。
さらにゾフィールCEOは、両鉄道が互いの“レジリエンス”と技術を共有し、「技術と文化の二本柱」で協力を進めていきたいと話し、蒸気機関車の修復、ボイラー技術、文化財の保護、さらには記念品開発や相互利用券の共同販売など、多方面での連携を期待すると表明しました。

黄敏惠・嘉義市長は、嘉義市321年の歴史において阿里山森林鉄道が極めて重要な役割を果たしてきたと述べ、今回の交流をきっかけに、より多くの国々と鉄道文化を通じた深い結びつきを築き、教育・文化・産業面での協力がさらに進むことに期待を寄せました。
(編集:王淑卿)