頼清徳・総統は28日、北部・台北市の圓山大飯店(ザ・グランドホテル)で開催された「台北内湖テクノロジーパーク(内科)発展協会」の年末懇親会に出席しました。頼・総統は、台湾が積み上げてきた豊かな経済成果を守るには、より強固な国防の裏付けが必要であるとし、政府が8年間で1兆2,500億台湾元(約6兆1100億円)規模の「国防特別予算」を推進し、「台湾の盾(T-dome)」を構築する方針を重ねて表明しました。また、立法院(国会)に対し、中央政府総予算案および国防特別条例草案の委員会への早期付託と審議を呼びかけました。
頼・総統は、過去10年間、台湾の経済全体は好調に推移しており、銀行や保険の資産が大幅に増加し、金融資産全体では130兆元(約635兆円)に迫っていると言及。政府は台湾の均衡ある発展のためインフラ建設を継続し、1兆元(約4兆8800億円)の民間資金を公共建設に導入する計画です。また、台湾で「アジア資産運用センター」の設立を推進し、国内資金の留保と国際資金の誘致を図るとしています。
産業政策については、半導体、AI(人工知能)、軍事産業、セキュリティ、次世代通信からなる「5大信頼産業」を積極的に育成するほか、バイオ医薬産業の推進を継続し、台湾経済のさらなる繁栄を目指す考えを説明しました。
頼・総統は、こうした豊かな経済成果を背景に、国家の安全を強化し、経済発展と国民の生命・財産を守るためには国防が極めて重要であると強調。国防特別予算を通じてAIを国防システムに導入し、国防自主を推進すると述べました。
さらに、この予算は国と国民を守るためだけでなく、経済発展のための予算でもあると指摘。工作機械や基礎工業を国防産業と結びつけることで、産業のアップグレードと転換を促進できると明かしました。
また、アメリカの国家安全保障戦略を例に挙げ、インド太平洋地域の平和と安定には集団防衛と責任分担が必要であり、日本、韓国、フィリピン、オーストラリアなどが国防予算を増額している。アメリカも2027年の国防予算が1.5兆ドル(約229兆円)に達する見通しである。国防予算の増額は世界の潮流であるとして国民に支持を求めました。
頼・総統は、経済の持続的発展、国家の安全強化、そして国民へのより手厚いケアの提供は政府の責務であると強調。そのため、0歳から6歳までの子供を国が共に育てる施策や、私立大学の学費補助、長期介護3.0、出産補助、老齢農家手当、国民年金給付などの社会福祉政策を継続していくと述べました。
最後に頼・総統は、立法院に対し、中央政府総予算案と国防特別条例を速やかに審議、通過させるよう改めて呼びかけ、これにより台湾をより安全にし、経済をより発展させ、国民がより良いケアを受けられるようにすることで、台湾が国際社会からさらに高く評価されるようになると訴えました。
(編集:呂学臨/王淑卿/本村大資)