約2か月ぶりにアメリカと中国の首脳による電話会談が4日に行われました。アメリカのドナルド・トランプ大統領は自身のSNSで、中国の習近平・国家主席と貿易、軍事、4月に予定されている中国訪問、台湾問題、ウクライナ情勢などの議題について協議したと明らかにしました。一方、中国の国営通信社・新華社の報道によれば、習近平氏は会談の中で、台湾問題は米中関係において最も重要な課題であると強調し、「台湾は中国の領土であり、中国側は国家の主権と領土の保全を断固として守らなければならない。台湾を中国から分裂させることは決して許さない」と主張した上で、アメリカ側に台湾への武器売却を慎重に扱うよう求めたということです。
これに対し、頼清徳・総統は5日、中部・彰化県で紡績業界との座談会に出席し、会合前のメディア取材で、台湾は常に米中の動向に注目しており、台湾とアメリカの間には良好な意思疎通のチャネルがあると述べました。今回の米中首脳会談後も、台米中の三者関係について「4つの不変」を維持していくと強調しました。
1つ目の不変は「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」こと。台湾が中華人民共和国の一部ではないという事実に変わりはありません。2つ目は、アメリカが台湾との在り方を定めた国内法「台湾関係法(Taiwan Relations Act)」および6つの保証に基づいたコミットメントを維持すること。そして、アメリカによるインド太平洋地域の平和維持の方向性と、台米間の各種協力関係も変わらないことです。
習近平氏がアメリカ側に武器売却の慎重な対応を公に求めた一方で、台湾の野党が立法院(国会)で国防特別条例案を10回にわたって棚上げしたことについて、頼・総統は「『92共識(92年コンセンサス)』について、習近平氏はすでに何度も説明している。それは『一つの中国原則』であり、『一国二制度』であって、中華民国が介在する余地は全くない。このような状況下で、もし『92共識(92年コンセンサス)』を快く受け入れ、恐れを感じない人がいるならば、その人は真の中国人であり、同時に台湾海峡両岸の統一を積極的に推し進めていることを意味する」との見解を示しました。
また、頼・総統は野党に対し、中国との交流や協力を進めるのであれば、まずは中央政府総予算や国防特別予算を円滑に審議、通過させるという「本来やるべきこと」を果たすべきだと呼びかけました。そうしてこそはじめて国民の信頼を得ることができ、台湾を危険にさらすこともないと主張しました。
また、米中首脳の電話会談を受け、外交部(外務省)は5日、米中の動きを継続して注視し、アメリカ側と良好な連絡を保っていると発表しました。台湾側は、アメリカの台湾に対する確固たるコミットメントと、二期目のトランプ政権発足以来継続されている台湾への武器売却の常態化政策を肯定しています。さらに、双方による経済繁栄パートナーシップ対話(EPPD)が完了し、「矽盛世宣言及台美經濟安全合作聯合聲明(パックス・シリカ宣言および台米経済安全協力に関する共同声明」に署名したことで、アメリカとのパートナーシップはより緊密になっていると述べました。
これに先立ち、トランプ氏と習近平氏の会談後、ホワイトハウス当局者は台湾の国家通信社・中央通信社の取材に対し、電子メールによるバックグラウンド・ブリーフィングの形式で回答しました。それによれば、アメリカの「一つの中国政策」のもと、アメリカの行政府が台湾海峡の両岸双方と交流する方針は、トランプ政権の1期目(2017年1月20日〜2021年1月20日)と同様であるということです。
アメリカ政府の幹部職員は、アメリカの「一つの中国政策」、すなわち両岸政策は、台湾関係法、中国と交わした三つの共同コミュニケ、および台湾に対する「6つの保証」に基づいているとした上で、「我々の対台湾政策に変更はない」と説明しました。
(編集:呂学臨/王淑卿/本村大資)