半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が初めて日本で取締役会を行う予定で、9日に熊本で開催されるということです。市場では、日本における生産計画の詳細が焦点になると予測されています。国家の発展や資源の分配などを担う行政機関である国家発展委員会(国発会)の主任委員でTSMCの取締役を兼務する葉俊顯氏も日本に赴き出席する予定です。
これに先立ちTSMCの魏哲家(C.C.Wei)・董事長(会長)兼最高責任者(CEO)は5日午前、日本の高市早苗首相と会談し、市場の注目を集めました。
魏・董事長は、TSMCが現在、熊本で建設中の第2工場について、将来的に3ナノメートルプロセス技術への移行を検討していると表明。これは人工知能(AI)がもたらす旺盛な需要に応えていくためであると明かしました。
国発会の劉鏡清・前主任委員が昨年(2025年)、日本メディアのインタビューを受けた際、TSMCは2026年1月から2月頃に日本の熊本で取締役会を開催し、詳細な生産計画について意見交換を行う予定であると明かしており、「日本の優先順位が下がることはない」と強調していました。
TSMSの日本での展開について、台湾の政府関係者も前向きな態度を見せています。経済部(日本の経産省に相当)の龔明鑫・部長(大臣)は5日、この件について、TSMCの海外投資は、主に現地の顧客のニーズにこたえるためであるとし、特にAI関連分野の急成長に伴い、工場設置や製造プロセスの計画も市場に合わせて調整していくと説明。また、TSMCの台湾への投資については、減少するどころか、むしろ継続的に増加していくだろうと強調しました。
(編集:中野理絵/豊田楓蓮/本村大資)