頼清徳・総統は3日、商工団体の旧正月祝賀会に出席した際、立法院(国会)で2026年中央政府総予算案および国防特別予算案が早期に通過することへの期待を表明しました。頼・総統は、アメリカが各国の安全保障責任をすべてアメリカが負えかねないと明言していることに触れ、台湾は国家の安全保障と地域の平和と安定を維持する決意を示し、自己防衛能力を強化しなければならないと強調しました。また、政府が編成した国防特別予算は専門的な知見と必要性の考慮に基づいたものであり、立法院の審査に自信があると述べました。
頼・総統は挨拶の中で、台湾経済の近年の好調ぶりに言及。昨年の台湾の経済成長率は前年比8.63%伸び、今年の1人当たり国民所得も4万米ドルを突破する見通しです。これと同時に、政府は昇給、減税、社会福祉の拡大を通じて家庭の負担軽減に取り組んできました。昨年の平均賃金上昇率は約3%となり、消費者物価指数の上昇率(約1.6%)を上回る良好な成果を収めています。
台米対等貿易協定(ART)に関し、頼・総統は、相互関税交渉で良好な成績を収められたのは交渉チームの努力に加え、台湾の総合的な経済実力が重要な交渉カードであり、後ろ盾となったからだと述べました。アメリカの関税情勢に変化が生じているものの、台米双方は現在の交渉成果を見直す考えはないとみられ、今後はアメリカ側と意思疎通を継続し、成果を着実に履行していく考えを示しました。
頼・総統は、立法院が総予算および国防特別予算を速やかに審査することを望むと述べました。予算が一日も早く通過すれば、早期に執行でき、国益と民生に寄与し、経済発展につながるためです。1兆2500億台湾元(約6兆2200億円)に上る国防特別予算は8年間にわたって編成されるもので、1年あたり約1560億元(約7750億円)となり、日本、韓国、アメリカと比較しても高くはないと説明しました。
頼・総統は、「日本は2026年の国防特別予算だけでも1.8兆台湾元(約9兆円に上る。聞き間違いではない、1.82兆元だ。韓国も引けを取らず、今年の国防予算は1.4兆台湾元(約7兆円)だ。アメリカの今年の国防予算は1兆米ドル(約158兆円)、つまり30数兆台湾元に達する。トランプ大統領は、2027年のアメリカの国防予算を1.5兆米ドル(約237兆円)に増額すると述べている」と語りました。
また、頼・総統はアメリカの国家安全保障戦略報告書において「集団防衛」と「責任分担」が表明されていることにも触れ各国は安全保障の責任をすべてアメリカに委ねるのではなく共同で分担すべきである。権威主義の脅威に直面している台湾は国防力を強化し、国家の安全を守り地域の平和と安定を維持するという自衛の決意を国際社会に示す必要があると説きました。
頼・総統は、野党が国防特別予算条例の委員会付託に同意したことを歓迎すると述べました。台湾は公開され透明性の高い民主主義社会であり、政府は長年にわたる国防の専門的な研究、将来の国家安全保障上のニーズ、国際社会との相互理解などの側面から特別予算を編成したとして、「立法院の審査を恐れることはなく、国民の血税を必要なところに使っていく」と強調しました。
(編集:呂学臨/王淑卿/本村大資)