台湾の医師らがつくる非営利団体「福和会」が11日、台北市内で「民主の盾 第一列島線における全社会レジリエンス協力」国際フォーラムを開催。福和会の陳彦升・理事長は、「インド太平洋第一列島線におけるドローン、レジリエンスのサプライチェーン」をテーマとした分科会で、台湾は第一列島線の要衝である。無人機サプライチェーンおよび国際協力を統合し、戦略的レジリエンスの強化が必須だと述べた。
パネリストとして登壇した日本の元統合幕僚長である岩崎茂氏は、ドローンはすでに戦争において不可欠な中核装備となっていると前置きし、台湾は技術的優位性を持っているが、市場規模が限られている。一方で日本はドローン開発の速度が相対的に遅いという課題に直面していると述べ、台湾と日本が協力することで、将来起こりうる新たな形態の戦争に対処できるとの考えを示した。
福和会の陳彦升・理事長は、現在のドローン技術は非常に早いペースで進化しており、毎週のように新たなタイプのドローンが出現しているとして、最近の戦場での例を挙げ、アメリカ軍が使用している安価な自爆ドローンシステム「LUCAS」はイランのドローンを改良したものであり、軍事レベルの衛星通信システムが組み込まれている。そのため、高度なセキュリティを備えた通信システムが構築されており、電波干渉のリスクを低減できる。その一方で、台湾はまだ完全には衛星通信システムを確立していない。台湾海峡を横断する作戦環境においては、長距離および電波干渉への対応がボトルネックになると指摘した。
岩崎茂氏は戦略的な観点から、ロシア・ウクライナ戦争以降、ドローンは戦場における中核装備へと急速に発展し、全世界での製造は100万機の規模から急増、今年は700万機を超える可能性がある。ロシア・ウクライナ戦争における死傷者の約60%にドローンが関連しており、「ドローンは将来の戦争の中核となるだろう」と率直に語った。
岩崎氏はさらに、現在、世界のドローンの約90%は依然として民間利用の分野に集中している。台湾は優れた技術基盤を有しているものの、市場規模や地政学的要因から、製品を包括的に輸出することは難しいと指摘。その上で、既存の制約を打破するために、台湾が技術を提供し、日本が生産、そして「メイド・イン・ジャパン」ブランドで製品を国際市場に輸出する、台湾と日本が連携した製造モデルの推進を提案した。
(編集:本村大資)