最大野党・国民党の鄭麗文・主席が中国訪問の日程を終えたことを受け、中国共産党は12日、台湾に対する10項目の優遇措置を発表。内容には、上海市および福建省の住民による台湾への個人旅行の再開を進めることや、新疆ウイグル自治区ウルムチ市などとの台湾海峡両岸航空便の早期再開を支援することなどが含まれています。また、台湾の農水産物の中国への輸入に便宜を図ることや、台湾のテレビドラマやドキュメンタリーなどの中国国内での放送を認めることなども盛り込まれています。一方、国民党側は、両岸間で実務作業を進めるためのワーキンググループを設置し、各項目の実施を進めていく考えを示すとともに、政府に対しては妨げないよう呼びかけました。
総統府の郭雅慧・報道官は13日、取材に応じた際、中国で対台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室(国台弁)が発表した台湾への措置について、政府は一貫して両岸間の健全かつ秩序ある交流を支持しているが、その前提として国家の安全、国民および産業の利益が両立されることが必要だと述べました。
郭・報道官は、中国はこれまで常態的に両岸交流を道具として利用しており、すでに台湾の農漁業従事者や産業に損害を与えてきた。中国に本当に交流する意思があるのであれば、我が国の政府と正式な協議を行うべきだと強調しました。
郭・報道官は、「政治的な操作の面で、『停止と再開、随時の調整と選択的な開放』というやり方は、我が国の産業構造や農漁業従事者に一定程度の損害を与えている。もし本当に両岸交流を進める誠意があるのであれば、既存のルートに立ち返り、我が国政府の主管機関と正式な協議を行うことを望む。これこそが両岸の今後の発展を健全かつ秩序ある形で前進させるための最善の方法だ」と述べました。
一方、台湾の対中国大陸政策を担う大陸委員会(陸委会)は12日、中国は人民の直接選挙によって選ばれた政府を迂回しており、これまでの検証に耐えないいわゆる「台湾への優遇措置」と同様に、今回の措置も国民党と中国共産党の双方の間における政治的な取引にすぎないと指摘。国民が共通して経験してきたのは、中国が経済・貿易を「経済的圧迫」の手段として利用し、「信頼を培い、多く投資させ、利益を回収する」という形で国家と産業の利益を損なってきたことであると表明。
また、経済部(経済省)は、台湾の経済発展は引き続き「台湾に立脚し、グローバルに展開し、世界に向けて販売する」という原則に基づいて推進していくと述べました。
行政院(内閣)の李慧芝・報道官は12日、両岸間における各種往来に関する事務が、我が国の経済体質と産業構造に衝撃を与えないようにするため、政府の公権力に関わるすべての項目については、双方の政府が既存のメカニズムを通じて協議を行うべきであり、いかなる政治的前提も付さないことが原則だと指摘。すべて市場メカニズムおよび国際的な規範を尊重して進めていくべきだと述べました。
鄭麗文・国民党主席は12日、中国共産党中央委員会台湾事務弁公室が発表した「台湾海峡両岸の交流協力促進のための10項目の措置」について、国民党の副主席に対し、この件に関するワーキンググループを早急に立ち上げ、今後の実施作業および中国側との対応窓口の設置を進めるよう指示したと述べました。この10項目の政策には、台湾の青年、農漁業、遠洋漁業、観光業、さらには零細産業などが含まれており、いずれも具体的な措置を通じて直接的に恩恵を受けることができるとしています。
(編集:許芳瑋/豊田楓蓮/本村大資)