与党・民進党主席を兼任する頼清徳・総統は13日に開かれた党の中央執行委員会で、6か月にわたる遅延を経て、立法院(国会)は8日にようやく「国防特別予算条例」の採決を終えたと述べました。しかし頼・総統は、可決されたのは大幅に骨抜きにされ、完全性を欠いたものであり、「見掛け倒し」の可能性があるだけでなく、アメリカ国務省からは「中国共産党への譲歩」であるとまで指摘されていると強調しました。
頼・総統は、当初、行政院(内閣)が提出した規模1兆2,500億台湾元(日本円で約6兆2,500億円)に達する条例の版では、内容に七大防衛能力の構築、ならびに軍事調達、商業売却、委託製造など多様な調達ルートが盛り込まれており、相互に支援し合い、緊密に連動する包括的な防衛体制を構築するものだった。しかし野党の連携により、商業売却、委託製造および国防産業チェーンなどの重要項目が除外されただけでなく、予算規模も7,800億台湾元(日本円で約3兆9,000億円)にまで削減された。これではアメリカからの武器購入すら十分に対応できない恐れがあると指摘しました。
一方、今回の条例では、通常の予算審査とは異なる新たな審査手続きも追加され、行政院は再び立法院に報告を行い、同意を得た上で予算を編成することが求められることになりました。さらに、予算審査は「年1回の審査方式」に改められ、執行上のリスクが高まる可能性があるとしています。
また、野党はドローン(無人機)の国産化や委託製造、さらには台米共同開発などの重要な項目も削除しており、これにより全体的な防衛体制の完全性に影響が及ぶ可能性があるということです。
そのため、頼・総統は改めて立法院の各党団に対し、国家安全保障の強化、国民の生活の守護、そして産業発展の促進という観点に立ち、慎重に再検討した上で、国家防衛能力の包括的な整備を支持するよう呼びかけました。
(編集:許芳瑋/中野理絵/本村大資)