台湾で同性婚が合法化されてから間もなく7年を迎えるのを前に、市民団体は15日、関連する世論調査の結果を発表しました。それによりますと、市民の同性婚に対する支持率は54.3%で、7年間で12ポイント上昇しました。また、LGBTQ+の権利に対する社会の支持は、子どもを産み育てる権利や職場環境の改善などへと徐々に広がっています。
台湾社会における同性婚やLGBTQ+の権利に対する意識の変化に長きにわたり注目してきた社団法人「台湾彩虹平権太平台(Taiwan Equality Campaign)」は、今回の調査の結果から、市民の同性婚への支持率は54.3%、7年間で12ポイント上昇。国際同性婚への支持率は63%で、7年間で9ポイント上昇。共同養子縁組への支持率は67.2%と、7年間で10ポイント上昇していることが明らかとなったと指摘しました。
また、「ジェンダー平等教育」に対する支持率は75%と、過去最高を記録したほか、7年間で21ポイント上昇するなど、全調査項目の中でも最も大幅な伸びを示しました。「同性カップルによる出産・子育て」の問題について、「女性同士のカップルが生殖補助医療によって子供をもうけること」への支持率は59.7%に達し、近年は約6割の支持率を維持しています。特に20歳から39歳の年齢層では73%を超える支持率を示しています。
同団体は、民意においてすでに一定の高い合意が形成されていることに加え、台湾の人工生殖技術が成熟していること、さらに多くの同性カップルの家庭が法整備を待っている状況であることを踏まえ、立法院(国会)に対し、人工生殖法案の審議を迅速に進め、子どもを産み育てる権利が身分によって制限を受けることがなくなるようにすべきであると呼びかけました。
そして、今回の調査では、職場環境や就業意向についても設問が設けられました。その結果、若年女性ほど職場のフレンドリーさと魅力度を重視する傾向が強く、18歳から29歳の女性の55%が「LGBTQ+フレンドリーを明記した職場」であれば就職意欲が高まると回答しました。
一方、台湾の有権者の「LGBTQ+の政治参加(民意の代表者や行政責任者)」に対する受容度は、2020年から今年にかけて著しく上昇。民意代表がLGBTQ+であることに対する受容度は6割から7割近くまで上昇し、反対率は35.5%から26.8%に低下しました。また行政責任者がLGBTQ+であることに対する受容度は、上昇幅は比較的小さいものの、6.1ポイント増の63.3%となり、反対率は32%に低下しました。これはLGBTQ+の政治参加者が社会的に広く受け入れられるようになったことを示しています。
同団体は、若年層は世論調査においてジェンダー平等やフレンドリー施策を支持しているものの、過去の経験から分析すると、若年層は、「共通の敵」あるいは「守るべき特定の価値観」を感じたときに初めて、強い動員力を発揮する傾向があると指摘。さらにリコール運動への参加を経て、今度はスタッフとして政治分野に積極的に関わろうとする意欲が高まっているということです。
同団体は、同性婚合法化から7年間の軌跡を踏まえ、今後取り組むべき方向性として、市民が民意代表や政府機関を効果的に監視できるようハードルを下げること、若い政治スタッフの労働環境を改善し、社会の政治参加を増やすことで、より効率的で誠実な対話を開始することであると指摘しました。
この世論調査は、社団法人「台湾彩虹平権太平台(Taiwan Equality Campaign)」の委託を受け、トレンド調査会社の「趨勢民意調查股公司」が実施したもので、4月に台湾全土の18歳以上を対象に電話(携帯電話を含む)で調査を行い、合計1077件の回答を得ました。95%の信頼水準における標本誤差は±2.98%です。
(編集:中野理絵/豊田楓蓮/本村大資)