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【Rti、ウクライナへ】台湾とウクライナのメディアがLMFで交流深化、台湾の経験が焦点に

18/05/2026 18:54
編集: 許 芳瑋
Rti訪問団はウクライナで開催されたリヴィウ・メディアフォーラムに参加し、同国のメディアに台湾の経験を共有した(写真:Rti)。
Rti訪問団はウクライナで開催されたリヴィウ・メディアフォーラムに参加し、同国のメディアに台湾の経験を共有した(写真:Rti)。

台湾国際放送の運営母体である中央放送局(Rti)は18日、Rtiの頼秀如・董事長が率いる台湾訪問団が、14日から16日にかけてウクライナのリヴィウで行われた「リヴィウ・メディアフォーラム(Lviv Media Forum;LMF)」に参加したと報じました。3日間の日程の中で、訪問団は台湾の経験や専門知識を共有する交流を行い、今回の会議において注目を集めた焦点となったということです。

主催側は特別に非公開の座談会を設け、ウクライナの主要なメディア機関を招きました。参加したのは、ウクライナ公共放送「Suspilne Ukraine」、独立系メディア「Nakypilo」、ウクライナ国営ラジオの国際放送マルチメディアプラットフォーム(The state enterprise「The International Broadcasting Multimedia Platform of Ukraine」;SE IBMPU)、ウクライナの独立系英語ニュースメディア「ユーロマイダン・プレス(Euromaidan Press)」、「ザ・フィックス・メディア(The Fix Media)」、そして独立系メディア「Rubryka」などであり、これらはいずれもウクライナを代表する重要なメディア機関です。非公開の座談会では、民主主義社会が直面する情報戦、偽情報、メディアの強靭性、中国による認知戦などの議題に焦点を当て、台湾訪問団との間で踏み込んだ意見交換が行われました。

同様の状況はウクライナでも見られ、台湾の経験がウクライナでも強い関心を集めた

座談会に出席したウクライナのメディアは、中国の干渉下にある台湾メディアの現状に強い関心を示しました。Rtiの劉嘉偉・副総台長(副総局長)は、「ソーシャルメディアはすでに台湾の人々が情報を得る主要な情報源となっており、その中でもFacebook、YouTube、Instagram、Threads、TikTok、そして中国のプラットフォーム『小紅書』などが世代を超えて広く利用されている。偽情報に加えてAI(人工知能)生成コンテンツが急増していることで、情報管理の難易度が大幅に高まっている」と分析しました。

中国軍の公開情報を研究する団体「台湾国防研究イニシアチブ」の共同創設者・温約瑟氏は、「現在、主要なソーシャルプラットフォーム上では、約3分の1が悪意ある偽アカウントであると推定されており、世論を精密に操作して社会の対立を引き起こしている。台湾の政府および電力・通信などの重要インフラは、中国からのハッカーによるサイバー攻撃を平均で1日あたり約260万回受けており、攻撃を食い止める状況は極めて厳しい」と指摘しました。

複数のウクライナ側の出席者は、台湾が現在直面している情報戦の状況は、ウクライナが長年ロシアの情報操作にさらされてきた経験と極めて似ており、「台湾をウクライナに、中国をロシアに置き換えれば、ほとんど同じ話になる」と述べました。

Rtiアカデミーを設立 国際的な専門交流を推進

Rtiの頼秀如・董事長は、今回ウクライナを訪問した目的について、「地政学的情勢の高まり、そしてメディア環境の急速な変化に直面する中、Rtiは国際メディアとの協力と民主社会との連携を、今後の重要な取り組みと位置づけている」と述べました。さらに、「Rtiは2024年初めにRtiアカデミーを設立し、専門書の出版、国際フォーラムの開催、専門研修の実施、そして国際的なイベントへの積極的な参加を通じて、専門的な人材育成と交流のためのプラットフォームを構築している」と指摘しました。

頼・董事長はまた、Rtiが2025年に初めて「ウクライナ人記者支援プログラム」を実施し、2名のウクライナ人ジャーナリストを台湾に招いて2か月にわたる踏み込んだ取材の機会を提供したと紹介。従来の数日間のみの「短期訪問型取材」とは異なり、長期駐在の取材によって国際メディアが台湾が直面する状況と課題をより包括的に理解できるようにしたということです。頼・董事長はさらに、国際メディアに対し、「単に一時的に台湾を注目するだけでなく、本当に台湾を理解してほしい」と呼びかけました。

台湾とウクライナ、互いから対応の経験を学び合う

劉嘉偉・副総局長は、「ウクライナがロシアによる全面侵攻を受けたことは、台湾の政府に教訓と警鐘を与えた。Rtiは台湾の公共メディアとして、すでに政府によって『重要インフラ』に位置づけられており、戦時下や極端な状況下におけるメディアのバックアップ体制を段階的に構築している」と説明しました。

劉・副総局長はまた、「もちろん、私たちはこのような経験を積まなければならない事態を望んではいない。しかし、台湾とウクライナのメディアは、危機管理の計画、人員の安全、インフラの維持運用、災害対応における実務的な経験と教訓を、互いに交流し合うべきだ」と述べました。

外部勢力の情報操作への対抗 民主社会の共通課題

ウクライナのメディアもまた、台湾が言論の自由を守るという前提のもとで、外部勢力が民主制度の抜け穴を利用して行う情報操作にどのように対抗しているのかについて、関心を寄せました。
劉・副総局長は「これは決して容易なことではない」と率直に述べ、その例として、EUによって施行された『デジタルサービス法(Digital Services Act)』を挙げ、言論の自由やメディアの自由をめぐる論争が、国内で激しい政治的対立を引き起こしていると指摘しました。

「社団法人台湾戦略模擬学会(TASS)」の黄柏叡・研究員は、Threads、YouTube、そして中国資本の影響が指摘されるショート動画プラットフォームが世代を超えて広く利用されており、加えてAI生成コンテンツの増加により、情報管理の難易度を大幅に高めているとの見解を示しました。

Rtiがメディアリテラシーの推進に注力 若い世代の民主主義への理解を強化

ウクライナ側の出席者はまた、台湾がどのようにメディアリテラシー教育を推進しているのかについても尋ねました。これについて、劉・副総局長は、「現在台湾が直面している課題は、単純な偽情報の問題にとどまらず、中国が民主制度と開かれた社会の抜け穴を利用して、長期的な認知戦と社会操作を行っている。そのため、民主制度そのものを守り、メディアの強靭性を構築し、社会の情報リテラシー能力を高めることが、すでに台湾の公共メディアと市民社会にとって重要な課題となっている」と述べました。

劉・副総局長はさらに、「Rtiは設立から98年以上が経過しており、私たちは若い世代の視聴者を広げたいと考えている。そのため、Rtiは『Young Voice 100』キャンパスシリーズの活動を推進している。講演、ワークショップ、研修キャンプなどの活動を通じて、若者層とメディアリテラシーなどの議題について取り組み、若い世代の民主主義への理解を強化している」と補足しました。

台湾の経験 台湾とウクライナのメディアが手を携え国際協力へ

今回のリヴィウ・メディアフォーラム(LMF 2026)は、「Reality Under Attack(真実が攻撃されたとき」をテーマに掲げ、戦争、情報操作、そして民主主義社会が直面する新たな形態の脅威に焦点を当てています。フォーラムが後半に入るにつれ、台湾からの経験とアジアの民主主義社会の視点もまた、ウクライナとヨーロッパのメディア界が高い関心を寄せる重要な議題となっていきました。

(編集:許芳瑋/豊田楓蓮/本村大資)

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