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楊双子氏の小説「台湾漫遊録」が英ブッカー賞受賞、頼・総統:台湾文学が世界で輝きを放つ

20/05/2026 19:11
編集: 中野理繪
台湾の作家・楊双子氏の小説「台湾漫遊録」がイギリスの文学賞「国際ブッカー賞」を受賞。頼・総統や李遠・文化部長らもその快挙を称えた。(写真:春山出版社提供)
台湾の作家・楊双子氏の小説「台湾漫遊録」がイギリスの文学賞「国際ブッカー賞」を受賞。頼・総統や李遠・文化部長らもその快挙を称えた。(写真:春山出版社提供)

世界的に権威があるイギリスの文学賞「ブッカー賞」の翻訳書を対象にした「国際ブッカー賞(International Booker Prize)」の2026年の受賞作品が現地時間の19日(台湾時間20日未明)、イギリス・ロンドンで発表され、台湾の作家・楊双子氏の小説「台湾漫遊録(日本語版:台湾漫遊鉄道のふたり)」の英語版「Taiwan Travelogue」(英訳:金翎(Lin King))が選ばれました。各国の強豪を抑え、台湾の作品として初めて国際ブッカー賞を獲得するという歴史的快挙を達成しました。

授賞式では、5万英ポンド(日本円およそ1100万円)の賞金が授与され、楊双子氏と、英訳を手掛けた金翎(Lin King)氏も自らステージに上がり、この歴史的な瞬間を迎えました。

この受賞を受け、頼清徳・総統は20日、フェイスブックに投稿し、授賞式で楊双子氏が、「かつての植民地支配の歴史や、権威主義による脅威に直面しても、文学は常に力に満ち溢れており、ゆるぎなく世界と対話を続けてきた。私はこの栄誉を故郷に捧げる。そして誇りをもって宣言する。台湾文学の100年にわたる問いかけこそが、まさに台湾の人々が100年かけて続けてきた自由と平等への追求そのものである」と語っていたことを紹介しました。
また、翻訳者の金翎氏も、今後も台湾の声を英語圏に届け続けると語っていたことも紹介し、楊双子氏と金翎氏の受賞スピーチは、私たちの心を深く揺さぶり、さらには世界に向け、台湾のゆるぎない信念と不屈の魂を示したと記しました。

頼・総統はさらに、全米図書賞(National Book Awards)受賞に続き、「台湾漫遊録」がイギリスの文学界における最高栄誉を受賞し、超えがたいマイルストーンを打ち立てた。台湾の歴史の深み、鉄道風景、食文化を融合させたこの小説は、現在すでに15か国に出版権が販売されており、言語と時間の壁を超え、世界に台湾の文化が持つ最も強靭で、最も心を打つソフトパワーを示していると称えました。

また、文化部の李遠・部長(大臣)も19日夜、いち早くフェイスブックに「楊双子氏と金翎氏が台湾を世界に知らしめてくれたことに感謝する」と投稿。「今日がちょうど文化部長就任から2年の記念日であり、この朗報は、文化部および台湾の文化界にとって最高の贈り物だ」と綴りました。

さらに、「台湾漫遊録」の出版社である春山出版もフェイスブックでニュースリリースを発表し、楊双子氏の受賞の感想を紹介。それによりますと、楊双子氏は台湾文学の100年にわたる問いかけは、実のところ、台湾の人々が100年続けてきた自由と平等への追求そのものである。「台湾人として生まれてこられたことは私の幸運であり、台湾の作家としてここに立てることは私の誇りである」と述べたということです。

金翎氏も受賞スピーチで、「2022年にロシアによるウクライナへの侵攻が始まった際、私ははっきりとある決断をした。それは、予見しうる未来において、もはや無差別にあらゆる台湾華語作品を翻訳することはせず、台湾の作品のみを翻訳するということだ。私は、故郷の主権が英語圏においてもはや挑発や冗談と受け取られなくなる日まで続ける。誰も私に対して、『台湾がまだ存在しているうちに行ってみるべきだ』と平然と言わなくなるその日まで続ける」と述べました。

国際ブッカー賞の審査委員長であり、小説家でもあるナターシャ・ブラウン(Natasha Brown)氏は、「台湾漫遊録」は、魅力的で控えめながらも、巧みな工夫に満ちた小説だと述べました。

春山出版によりますと、「台湾漫遊録」はこれまでに24か国で版権が販売され、台湾での販売部数は4万部以上、日本、アメリカ、イギリスでもそれぞれ1万部以上を売り上げ。また、同小説は、ライセンス供与され漫画化、ミュージカル化されるほか、国際共同制作のテレビドラマ化も間もなく開始される予定だということです。

このほか、授賞式会場に自ら足を運び、歴史的な瞬間を目の当たりにした、イギリスにおける中華民国台湾の大使館に相当する「駐英国台北代表処」の江雅綺・副代表(公使)は、台湾国際放送の運営母体である中央放送局(Rti)の海外からのインタビューに対し、喜びを隠しきれない様子で、「すごく興奮している」と語り、この賞によって、より多くのイギリス及び海外の読者が、文学、食文化、文化を通じて台湾をより深く理解できるようになると述べました。

(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)

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