アメリカの対台湾窓口機関、アメリカ在台協会(AIT)は27日夜、アメリカの建国250周年(アメリカ独立250周年)を祝うレセプションを開催しました。頼清徳・総統をはじめ、立法院(国会)の韓国瑜・院長(議長)、総統府の潘孟安・秘書長、国家安全会議の呉釗燮・秘書長、外交部(外務省)の林佳龍・部長(大臣)、国防部(防衛省)の顧立雄・部長、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の創業者である張忠謀(モリス・チャン)氏、各国の外交使節らが招かれて出席しました。
最大野党・国民党の鄭麗文・主席は27日午後5時頃、一足早くAITを訪れて祝意を伝えましたが、イベントが正式に始まる前に退場しました。午後6時頃にAITに到着した頼・総統とはすれ違いとなり、会場にいた他の政府要人との公の場での交流はありませんでした。
頼・総統は挨拶の冒頭で、全国民を代表してアメリカの国民に対し、独立記念日への祝意を表するとともに、トランプ大統領のご健康と、アメリカの国運隆昌および国民のご多幸を祈念しました。
頼・総統は、250年前に偉大なアメリカの人々が比類なき勇気をもって自由を追い求める歴史の1ページを刻み、その勇気は世界各地に根付いて力強く成長し、世界中に深い影響を与えてきたと述べました。また、今年は台湾の総統直接選挙から30周年の節目でもあり、30年前に偉大な台湾の人々も同様に比類なき勇気をもって、中国のミサイルの脅威を恐れることなく、神聖な一票で民主的な台湾を築き上げ、国家の未来を確立したと語りました。
頼・総統はさらに、台湾とアメリカは太平洋を挟んで隔てられているものの、自由が互いの距離を縮め、民主主義が友情をより緊密にしていると指摘。そして、台米双方が数十年にわたり台湾との在り方を定めた国内法である「台湾関係法」と「台湾に対する六つの保証」を基礎に築いてきた強固な関係が、今後も深化し続け、協力が強化されることを心から期待していると述べました。
頼・総統は、台湾が台湾海峡の平和と安定という現状を確保することを望んでおり、いかなる勢力であっても武力や威圧的な手段によって現状を変更することは容認できないと強調。それは、台湾海峡の平和と安定が、世界の安全保障と繁栄に関わる不可欠な要素であるためだ。次に、台米双方は経済・貿易協力を引き続き深化させるべきだ。アメリカは今年第1四半期に台湾にとって最大の輸出対象国に浮上し、今後は「21世紀の貿易に関する台米イニシアチブ」や、「パックス・シリカ(Pax Silica)宣言および台米経済安全保障協力共同声明」、「経済繁栄パートナーシップ対話(Taiwan-US Economic Prosperity Partnership Dialogue、EPPD」などのプラットフォームを通じて、共に経済の繁栄を促進し、それが世界中に広がり世界の人々に幸福をもたらすことを期待していると語りました。
また、頼・総統はアメリカの建国250周年への心からの祝意を表すため、特に3つの贈り物を準備しました。1つ目は南部・台南の蘭農家が栽培した、花びらにアメリカの国旗のデザインがあしらわれた蘭の花です。2つ目は、台湾の特製B級グルメである「鶏蛋糕(台湾風ベビーカステラ)」です。3つ目は、張忠謀(モリス・チャン)氏の自伝です。
頼・総統は、「3つ目の贈り物はトランプ大統領のご健康をお祈りするためのものだ。最近、トランプ大統領はアメリカの再工業化を望んでおり、世界のAI(人工知能)の中心となることを期待するとともに、台湾の半導体産業にも多くの関心を寄せている。そのため、私はモリス・チャン氏の自伝を2冊贈ることにした。この2冊の自伝には、台湾の半導体産業がどのように発展してきたかが詳しく記されている」と述べました。
頼・総統はAITのレイモンド・グリーン台北事務所長(大使に相当)にトランプ大統領への転送を託し、この贈り物を通じて、アメリカ側に台湾の半導体産業の発展の歩みへの理解を深めてもらい、半導体やAI分野における今後の台米協力をさらに深化させたいとの考えを示しました。
グリーン所長は挨拶の中で、台湾の民主主義を高く評価し、アメリカと台湾による民主主義への共通の堅持こそが双方の関係における重要な基盤であると強調。また、台湾の成功は、民主主義を促進する取り組みに終わりはないということを世界に知らしめていると語りました。さらに、アメリカの建国の父たちが敵を友へと変えたという啓示を挙げ、強健な民主主義には意見の一致は必要なく、核心的な原則と価値観を共に固守することこそが必要であり、自由な社会は議論によってさらに強くなると強調しました。
このほか、グリーン所長は特に張忠謀(モリス・チャン)氏に言及し、彼のような先駆者がアメリカと台湾の両地域で半導体産業を確立したと述べました。彼らの先見の明と努力のおかげで、今日のアメリカと台湾のハイテクサプライチェーンは深く統合されており、双方が共に世界の先進的な製造と設計を牽引するリーダーとなる原動力になったと語りました。
(編集:呂学臨/王淑卿/本村大資)