台湾国際放送の運営母体である中央放送局(Rti)が5日の報道で、6月2日から5日まで開催された、世界最大級のICT(情報通信技術)・AI(人工知能)産業見本市「2026年台北国際電脳展(台北国際コンピュータ見本市、COMPUTEX TAIPEI 2026)」の開催期間中、外交部(外務省)の関連組織である「中米経済貿易弁事処(Central America Trade Office (CATO)」が中華民国(台湾)の国交樹立国であるグアテマラおよびベリーズと連携し、宣伝活動を行ったと伝えました。会場では「中米パビリオン」を設置して中米の特色ある農産品を展示したほか、両国のテクノロジー分野に対する貢献や台湾との技術協力について国際社会に向けて紹介し、台湾・グアテマラ・ベリーズの3カ国による人工知能(AI)およびサイバーセキュリティ分野での連携強化を図りました。
中米経済貿易弁事処は4日、公式フェイスブックで「科技圈的中美洲風情(日本語訳:テクノロジー業界に吹く中米の風)」と題した投稿を行い、国交樹立国であるグアテマラとベリーズを例に、多くの台湾人が知らないとされている「テクノロジーに関する豆知識」を紹介しました。実際、グアテマラ政府が推進する「晶片之路(チップロード)」プロジェクトや、ベリーズ政府が重視する人材育成において、台湾は長年自らの強みを積極的に生かし、国交樹立国の科学技術分野における能力構築に取り組んでいます。
台北国際コンピュータ見本市が盛大に開催された3日間、連日各方面から大きな注目を集めました。こうした盛り上がりに合わせて、中米経済貿易弁事処はフェイスブック上で、中米に位置する国交樹立国であるグアテマラとベリーズはいずれも、世界の科学技術発展の歴史に足跡を残してきたと紹介しました。
中米経済貿易弁事処はグアテマラについて、緑色のフクロウ「デュオ」がマスコットキャラクターとして知られる語学アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」の共同創業者、ルイス・フォン・アーン(Luis von Ahn)氏を紹介し、同氏はグアテマラ出身のテクノロジー人材であり、CAPTCHA(キャプチャ/歪んだ文字を判読させることにより人間判定をするシステム)およびreCAPTCHA(リキャプチャ/CAPTCHA入力の労力を、紙媒体の書籍の電子化に活用する技術)の主要開発者の一人としても知られていると説明しました。一方、ベリーズについては、同国出身の発明家が携帯電話の着信メロディーの発展に関わりを持っていることが紹介されました。
中米経済貿易弁事処はこのことから、科学技術の革新は必ずしもテクノロジー大国から生まれるとは限らず、世界を変えるようなアイデアは、時として地球の反対側にある台湾の友好国から生まれることもあると紹介しました。
外交部が推進する「栄邦計画(国交樹立国との協力を強化し、共に繁栄を目指す国際協力の枠組み)」における「八大旗艦計画」の多くは、科学技術分野に関連しています。例えば、台湾がグアテマラで進めている計画には、半導体をはじめとするハイテク産業やサイバーセキュリティ分野が含まれており、テクノロジー・ガバナンスのノウハウや技術経験の共有、専門人材の育成を通じて、グアテマラ政府が推進する「晶片之路(チップロード)」計画や産業の高度化・転換を支援しています。
外交部国際協力及び経済事務司(局)の葉至誠・司長(局長)は、「外交部は『総合外交』の理念を堅持しながら、引き続き台湾の専門性、サービス、そしてスマートソリューションを総合的に海外へ展開し、台湾の経験を共有していく」と述べています。
外交部はまた、国際間の協力プラットフォーム「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」を通じて、グアテマラおよびベリーズ両国とのサイバーセキュリティ分野における協力を強化しています。例えば5月には、台湾とアメリカが協力し、ベリーズで「AI時代のサイバーセキュリティ国際研修ワークショップ」を開催。このワークショップでは、AI時代に伴って増大するサイバーセキュリティ上のリスクへの対応策について共同で議論が行われました。また、ベリーズにおけるAI技術を活用した安全なデジタル環境構築の支援に対しても期待が寄せられたということです。
(編集:豊田楓蓮/中野理絵/本村大資)