太平洋地域で最も重要な国際機関の一つである「太平洋諸島フォーラム (Pacific Islands Forum、PIF) 」は今年(2026年)、中華民国台湾の国交樹立国で太平洋に位置するパラオで開催されます。台湾はどのような名義で参加することができるのかに周囲から注目されています。
現在、パラオを訪問中の蕭美琴・副総統は10日午前、随行しているメディアとの茶話会の際、台湾はこれまでも積極的にPIFに参加してきたが、今後も中国からの様々な手段による妨害や圧力に直面することは予想されると語り、台湾は「開発パートナー(Development Partner)」という形での参加を維持するために努力しており、多くの理念の近い国々の理解と支持を得ていると確信していると述べました。
昨年(2025年)、ソロモン諸島で開催された際には、中国からの圧力により、台湾を含む多くの対話パートナー及び開発パートナーの会議への出席が見送られましたが、今年は国交国・パラオで開催されます。
蕭・副総統は、「我々は過去の慣例を維持するために努力を続けていく。この非常に実務的な形での参加は、多くの理念の近い国々からも理解と支持を得ていると確信している。アメリカを含む理念の近い多くの国々は、トランプ政権が近年一部の国際組織や国際プラットフォームから脱退した後も、影響はなく、むしろ様々な方法、彼らが参加する場面で提唱し続けている。だからこそ、台湾も有意義な形で参加すべきである」と語りました。
一方、「帛栄專案(パラオ繁栄プロジェクト)」と名付けられた蕭・副総統のパラオ訪問も終盤に差し掛かり、蕭・副総統は10日午前、随行メディアとの茶話会で今回の訪問の成果についても語りました。
蕭・副総統は、台湾の人々を代表してパラオを訪れ、「栄邦計画(国交樹立国との協力を強化し、共に繁栄を目指す国際協力の枠組み)」に関する外交を行うことを光栄に思うと述べ、今回の訪問では、台湾とパラオの友好関係の深化、パラオの観光振興の支援、そして台湾とパラオの協力の成果を見届けることの3つの任務を担っていると説明しました。
台湾とパラオの協力の成果について、蕭・副総統は、政府間の協力だけでなく、パラオではスポーツや医療などのソフトパワーを通じて、台湾の民間が外交活動に取り組んでいる姿を目の当たりにしたと述べました。
具体的には、パラオの野球チームは太平洋地域のチャンピオンになっているが、パラオ側はこれは台湾の長期的な育成支援のおかげだと考えていること、また新光病院や長庚(ちょうこう)医療チーム、そして若い医学生たちも無料診療を通じて医療外交に参加し、台湾の善意の力を示したことに深く感動したと話し、台湾にはの多くの非政府組織(NGO)、多くの民間団体があり、政府の力のほかにもさらなる貢献をし、全体として「Taiwan Can Help(台湾は手助けできる)」、「台湾の善意の力」という外交を実践している。全体を通して、台湾とパラオの間の多くの友好関係を目の当たりにしたと語りました。
一方、蕭・副総統は、パラオが近年中国による観光の「武器化」の影響を受け、観光客数が著しく変動していることから、パラオ側は観光客の安定的な確保に向けた台湾の支援に大きな期待を寄せていると指摘。パラオは海洋、シュノーケリング、ダイビングといったよく知られた観光資源に加え、陸上でのハイキングやエコツーリズム、文化探訪といった分野にも可能性を秘めていると紹介しました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)