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台東・蘭嶼の大型「チヌリクラン」、6/15に比バタン諸島へ向け出航 古代航路を再現

12/06/2026 21:02
編集: 中野理繪
台湾南東部・台東県の離島・蘭嶼で先ごろ進水の儀式が行われた大型の木造船「チヌリクラン」である『Ovayan(オヴァヤン)黄金友誼号』が15日に出発し、フィリピンのバタン諸島へ向けて出港し、古代航路を再現する予定だ。(写真:原住民族文化事業基金会Sige Umay氏提供)
台湾南東部・台東県の離島・蘭嶼で先ごろ進水の儀式が行われた大型の木造船「チヌリクラン」である『Ovayan(オヴァヤン)黄金友誼号』が15日に出発し、フィリピンのバタン諸島へ向けて出港し、古代航路を再現する予定だ。(写真:原住民族文化事業基金会Sige Umay氏提供)

台湾の国家通信社・中央通信社の11日の報道によりますと、台湾南東部・台東県の離島・蘭嶼で、同島に暮らす台湾原住民族の一つ「タオ族(旧名称:ヤミ族)」が、近代では最大規模となる20人乗りの伝統的な木造船「チヌリクラン」、『Ovayan(オヴァヤン)黄金友誼号』を建造。15日に出発して、黒潮に逆らい、フィリピンのバタン諸島へ向けて航海する予定で、300年前に蘭嶼とバタン諸島を結んでいた古代の海上交流ルートを再現します。

同船は、台湾の原住民(先住民)族政策を担う行政院(内閣)原住民族委員会、同委員会の支援を受けて設立された財団法人原住民族文化事業基金会、そして蘭嶼島のタオ族の6つの集落が協力し建造。3月に完成し、4月28日に試験航行を行い、6月9日には伝統的な進水の儀式が行われていました。

原住民族委員会の曾智勇(Ljaucu‧Zingrur)・主任委員は、式典の挨拶の中で、台湾はオーストロネシア語族が世界に広がる上で、極めて重要な拠点であったと紹介。原住民族の海洋に関する知恵は、部族にとって重要な財産であるだけでなく、国家の文化的な力でもあるとし、今回の航海は単なる文化交流だけでなく、文化外交と実践教育の一つの形態でもある。今後も引き続き言語の振興、工芸交流、青少年の相互訪問などを推進し、海を越えた交流を通じて、オーストロネシア文化を継承していくと語りました。

主催機関の原住民族文化事業基金会によりますと、今回の「蘭嶼―バタン諸島300年ぶりの航海」プロジェクトは3年かけて準備が行われました。航行に使用される「Ovayan(オヴァヤン)黄金友誼号」は、全長12メートル、定員20名で、現代における「チヌリクラン」としては最大級です。
なお、「Ovayan(オヴァヤン)」とは、タオ族の言葉で「男性が身に着ける黄金の胸飾り」を意味し、かつて蘭嶼とバタン諸島の間で海上貿易を通じて受け継がれてきた重要な文化的記憶を象徴しています。

同基金会のマラオス(Maraos)・董事長は11日、中央通信社の電話インタビューに対し、「Ovayan(オヴァヤン)黄金友誼号」は15日に出港する予定であることを明かしました。また、60人の漕ぎ手が交代しながら全速力で航行し、蘭嶼の龍門港からフィリピンのバタン諸島マハタオ港まで1泊2日で到着する見込みだということです。

また、世界初のカーボンニュートラル船「ポリーマ1号(Porrima P111)」が7席のサポート船団を率いて、支援および護衛任務を担当。現代の持続可能な技術と伝統的な海洋の知恵を融合させ、台湾が持つ豊かなミクロネシア文化の力を世界に示すとともに、伝統文化と現代技術の世代を超えた対話を象徴します。

マラオス・董事長は、今回の航行を通じて、タオ族の海洋文化精神と航海の知恵を世界に再び示すとともに、太平洋諸国に台湾の原住民族が海洋を守り、オーストロネシア文化の力を継承していく力を示していきたいと語りました。
なお、船団はバタン諸島に到着した後、双方の民族が入港式や歌の交流、そして文化共有イベントを行い、海を通じて互いの歴史的記憶と文化的な思いを再び結び付ける予定だということです。

(編集:中野理絵/呂学臨/本村大資)

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