交通部(日本の国土交通省に類似)中央気象署によりますと、台風9号(バービー) は3日午前2時に台湾の基準で中度台風に発達しました。同日午前2時の時点で台風の中心は台湾最南端・鵝鑾鼻(がらんび)から東に3,930キロの海上に位置しており、西北西から西へ進路を変えながら、グアム付近からフィリピン東方の海域へ進んでいるということです。今後も勢力が強まるとともに暴風域が拡大する見込みであり、同署は引き続き最新の動向を注視しています。
このほか、南シナ海にあった熱帯低気圧は、同日午前2時(台湾時間)に台風10号(メイサーク)に変わりました。今後は北西の方向へ進むと予想されており、台湾への直接的な影響はない見込みです。
気象専門家で、国立中央大学大気科学科兼任副教授の呉徳栄氏は、気象応用推進基金会のコラム「洩天機教室」で、台風9号は3日午前2時に台湾の基準で中度台風に発達したと発表。最新の予報モデルによりますと、台風9号は9日ごろに台湾へ接近し、10日から11日にかけて最も影響が強まる見込みで、12日には台湾周辺域を離れると予想されています。ただし、各地への影響の程度は台風の進路や発達状況によって変化する可能性があり、今後も継続的な観察が必要だと指摘されています。
呉氏は、台風9号は「軽度」の台風から「中度」へとわずか18時間で発達しており、「爆発的」な勢力増強にあたると説明しています。中央気象署の最新の進路予測図によりますと、台風9号はグアム東方の海域に位置していて、3日夜にはさらに勢力を強めて「非常に強い」勢力へと発達する見込みです。2026年春からはエルニーニョ現象が発生しているとみられており、秋にかけてエルニーニョ現象が続く見込みです。台風9号はエルニーニョ現象が発生する年において発生しやすい典型的な「大型で強い台風」であり、今後は今年(2026年)4月に台風4号(シンラコウ)が記録した中心付近の最大風速毎秒60メートルの記録に迫る可能性があると予想されています。
呉氏は、台風9号は西北西に進む見込みであり、8日午前2時(台湾時間)には日本・沖縄県の南東の海域に到達するとみられていると指摘。また、最新の各国のモデルによるシミュレーションでは、5日後には「強い」勢力を保ったまま西北西へ進み、徐々に北西寄りへと進路を変えつつ台湾東側の海域に接近する可能性があり、進路の不確実性は今後さらに拡大していく見通しだということです。
(編集:豊田楓蓮/中野理絵/本村大資)