台北市新聞記者公会が主催する「2026年社会光明面新聞報道奨(社会のポジティブニュース報道賞)」の受賞者が14日発表され、台湾国際放送の運営母体である中央放送局(Rti)の陳士廉・記者と劉品希・記者が制作した「光照微塵:守護被遺忘的角落(光が照らす小さな場所:忘れられた人々を守る)」と題した報道シリーズが最優秀賞を受賞しました。
この報道シリーズでは、2名の医師の物語を通じて、医療従事者が数十年に渡る献身的な努力によって、いかに社会の認識を正し、人道的なケアを実践してきたかを描き出しています。
そのうち、林知遠・医師は31年間に渡り台湾東部・花蓮県の玉里鎮に身を投じ、かつては精神疾患患者の「終着点」とみなされていた収容所を、尊厳と社会とのつながりを重視する「癒しの家」へと変貌させました。林・医師は、物理的な壁を取り払い、職業訓練を通して、患者が再び働く能力を取り戻せるように支援してきました。現在、数百人の訓練生が地域社会で安定した雇用を得ており、「精神疾患への偏見」を覆すとともに、患者を僻地の経済を支える労働力へと変えることで、脱施設化という社会の改革ビジョンを実践しています。
中医師(漢方医)の郭春吉さんは、「0と1」の使命感を胸に、22年間にわたり一日も欠かすことなく僻地での巡回診療を続け、医療リソースの偏在による格差を埋めてきました。台湾原住民族(先住民族)の一つ、排湾族(パイワン族)の人々が暮らす集落との距離を縮めるため、彼らの言葉であるパイワン語を独学で習得し、患者とまるで家族のように関わり、親身になって医療サービスを提供してきました。落石の危険を伴う大雨、荒れる海といった過酷な環境下でも一貫して「皆勤」を貫き、僻地の人々に長期に渡る精神的な安心感をもたらしています。
台北市新聞記者公会は、今年(2026年)で同賞は30回目を迎えるとし、今後も報道関係者たちが様々な問題に深く目を向けるよう促し、専門的な取材と報道を通じて社会のポジティブな力を記録に残していく。また、ニュースが単に出来事を伝えるだけにとどまらず、社会をより良い方向へと導く重要な力となるよう奨励していくということです。
(編集:中野理絵/豊田楓蓮/本村大資)