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書籍『旅して学ぶ台湾』、日本で大好評 刊行記念トークイベントは満員に

31/08/2026 22:52
編集: 豊田 楓蓮
日本の岩波書店が今年(2026年)出版した書籍『旅して学ぶ台湾(岩波ジュニア新書)』。(写真:「台北駐日経済文化代表処台湾文化センター」提供)
日本の岩波書店が今年(2026年)出版した書籍『旅して学ぶ台湾(岩波ジュニア新書)』。(写真:「台北駐日経済文化代表処台湾文化センター」提供)

日本の岩波書店が今年(2026年)出版した、台湾の先史時代から現代までの歴史を研究者がわかりやすく解説した書籍『旅して学ぶ台湾(岩波ジュニア新書)』が刊行以来大きな反響を受け、短期間ですでに3刷重版が決定しています。

文化部(日本の文部科学省に類似)の海外拠点の一つ、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは29日、紀伊國屋書店新宿本店で刊行記念トークイベントを開催し、同書籍で第1章の執筆を担当した赤松美和子氏、「はじめに」と「おわりに」の執筆を担当した洪郁如氏、第2章と第3章の執筆を担当した胎中千鶴氏、第4章の執筆を担当した山直也氏、第5章の執筆を担当した劉彦甫氏の台湾・日本の著者5人を招き、旅行を通して台湾の歴史や社会をどのように感じ取ることができるのかについて語り合いました

台湾文化センターによりますと、イベントは申し込み開始からわずか1日で定員に達し、当日は立ち見での参加も受け付けました。会場は大いに盛り上がり、日本の読者の台湾に対する関心の高さがうかがえる催しとなったということです。

近年、台湾は日本の中学・高校における修学旅行の人気海外渡航先となっています。一方で、日本の学生が教科書を通じて学ぶ台湾の歴史には、依然として限りがあります。こうした状況を受け、赤松美和子氏、洪郁如氏、山直也氏ら台湾を研究するメンバーにより、2018年に「日本台湾教育支援研究者ネットワーク(SNET台湾)」が設立されました。同プラットフォームでは、台湾研究の成果を、より身近で分かりやすい教育資源へとつなげ、日本の学生が台湾についてさらに理解を深められるよう支援することを目指しています。

『旅して学ぶ台湾』は、こうした考えを受け継ぐ形で、台湾研究や教育、メディアの分野に長年携わってきた台湾と日本の学者・専門家5人が共同で執筆しました。先史時代から現代の民主主義国家としての台湾までを取り上げ、それぞれの時代の歴史や社会の変化と関連するスポットを結び付けながら分かりやすく紹介することで、日本の読者が「旅行」を入り口に、台湾への理解を深められる内容となっています。

一橋大学社会学部教授の洪郁如氏は「台湾を理解するためには、旅の中で目にしたことや感じたこと、疑問に思ったことを整理するための『座標軸』が必要だ。この発想は、台湾南部・台南市にある国立台湾歴史博物館から得たものだ。同博物館が掲げる『この土地と人々』や『出会いの島』という視点を出発点に、土地と人との関係、そして異なる民族や文化が台湾で出会ってきた歴史をたどりながら、現在の台湾がどのように形作られてきたのかを読者に紹介している」と述べました。

日本の読者に特に訪れてほしい台湾のスポットについて、5人の著者はそれぞれのおすすめを紹介しました。洪氏は、同書の中心的なコンセプトとなった国立台湾歴史博物館を推薦しました。日本大学文理学部教授の赤松美和子氏は、南東部・台東県長浜郷にある旧石器時代「長浜文化」の遺跡・八仙洞、元目白大学外国語学部教授の胎中千鶴氏は、南部・嘉義県の景勝地・阿里山、帝京大学外国語学部外国語学科教授の山﨑直也氏は、離島・金門、現在「東洋経済」の記者を務める劉彦甫氏は、国立故宮博物院と北部・台北市の芝山岩をそれぞれ挙げました。

5人の著者がそれぞれ異なる場所を選んだことは、同書が掲げる「読者が実際に歴史の現場を訪れ、旅をしながら少しずつ台湾を知っていく」という理念にも通じています。

台湾文化センターによりますと、近年、日本の書店や出版流通業界との連携を継続しており、紀伊國屋書店と「台湾本フェア」や台湾・日本の作家による交流イベントを開催しているほか、SNET台湾と共同で『臺灣書旅――台湾のダイバーシティを知るためのブックガイド』を編集・発行しています。同センターはこうした取り組みを通じて、より多くの台湾文化に関するコンテンツが日本の読者に届く機会をつくっていきたいとしています。

(編集:豊田楓蓮/許芳瑋/本村大資)

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