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中国の権威主義拡張受け 吳釗燮・国安会秘書長「台湾は衝突懸念も降伏は選択肢になし」

10/09/2026 17:31
編集: 呂 学臨
国家安全会議の呉釗燮・秘書長が「2026台北安全対話」の基調講演で、中国の威嚇に対し「降伏という選択肢は決してない」と強調しました。(写真:国家安全会議より)
国家安全会議の呉釗燮・秘書長が「2026台北安全対話」の基調講演で、中国の威嚇に対し「降伏という選択肢は決してない」と強調しました。(写真:国家安全会議より)

国家安全会議の呉釗燮・秘書長は9日夜、国防部(防衛省)のシンクタンク「国防安全研究院(INDSR)」が主催する「2026台北安全対話(2026 Taipei Security Dialogue)」の夕食会に出席し、「台湾が直面する安全保障上の課題と今後の道のり」と題して基調講演を行いました。

呉・秘書長は、2016年以降、台湾が直面する安全保障上の脅威にはいくつかの重要な変化が生じていると指摘し、第一に、中国が急速に軍備を増強しており、2022年以降、中国の軍用機、軍艦、および海警船が台湾海峡の中間線を越えることがほぼ日常化し、いわゆる「合同戦備パトロール」や大規模な軍事演習を通じて台湾への圧力を継続していると述べました。

第二に、中国が海警船や海洋調査船などの各種船舶を利用して「グレーゾーン」での威嚇を継続していることを挙げ、今年2026年6月には中国の海警局や海事局の船舶が台湾東部の排他的経済水域(EEZ)内でいわゆる「海上法執行」を行ったとし、中国は海洋権益の主張を口実に拡大主義を押し進めていると語りました。

呉・秘書長はさらに、中国が「一つの中国」原則を武器化していると指摘。台湾の国際機関への参加妨害や政府高官の友好国訪問の阻止から、「一つの中国」原則を台湾の排他的経済水域での法執行や軍事演習の根拠にすることに至るまで、「一つの中国」原則がすでに中国の法律戦および軍事的威嚇の一部になっていることを示していると述べました。

呉・秘書長はそして、台湾は中国の唯一の目標ではないと強調。近年、中国の海上武力展開範囲は第一列島線全体に拡大しており、中国は第一列島線および西太平洋において幾度も、100隻を超える艦船を同時に展開させたこともあり、第一列島線は中国の権威主義拡大の最前線となっており、台湾はその威嚇行動のエスカレーションにおける焦点になっていると述べました。

これらの脅威に対し、呉・秘書長は台湾が過去10年間手をこまねいていたわけではなく、国防予算増額、軍事改革の推進、および自主防衛能力の向上を継続的に図ってきたと表明。軍事防衛の強化に加え、全社会防衛強靭性も推進しており、2026年の「都市強靭性(防空)演習)」は、台湾が危機に直面した際の対応能力を実践的に検証するため、年次軍事演習「漢光演習」と初めて同時に実施されたと説明しました。

また、国際協力の面について、呉・秘書長は、各国による台湾海峡の平和と安定への支持を表明する公開声明、力による現状変更に反対する立場、および航行の自由作戦などの具体的な行動はいずれも、地域の抑止力を維持する上で極めて重要な要素であると指摘しました。

呉・秘書長はさらに、中国の権威主義の拡大を前に、民主主義国家が手を携えて協力し、集団的抑止力を強化するとともに、国際社会には「ルールがあり、一線があり、違反すれば代償を伴う」ことを明確に示すよう呼びかけました。

呉釗燮・秘書長は「今こそ民主主義国家が手を携えて協力し、集団的抑止力を強化する時だ。私たちは学校内でのイジメに対処する時のように、地域の平和と安定を共に守り抜く決意を示し、抑止が失敗しないよう確保しなければならない。私たちは強権主義に対して共に立ち上がり、ここにはルールがあり、境界があり、違反すれば必ず代償を払わなければならないことを明確に伝える必要がある」と語りました。

呉・秘書長は最後に、台湾が国防と強靭性の構築に投資し続けるのは「私たちが自分自身を諦めることは決してない」からであり、「台湾にとって降伏という選択肢は決してない」と強く訴えました。

(編集:呂学臨/駒田英/本村大資)

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