財団法人資訊工業策進会(資策会、Institute for Information Industry,III)は、フィジカルAIの競争が熾烈となっており、日本、韓国が相次いで国産の世界モデルを推進する中、台湾もスマートロボットの展開を加速させていると指摘しました。そして、台湾は、日本、韓国との競争においては、半導体及びハードウェアのサプライチェーンという強みを活かし、データ、アルゴリズム、計算能力を結合、ソフト、ハードの統合によって、フィジカルAI市場を掌握することができる、と指摘しました。
資策会産業情報研究所(MIC)でシニア産業アナリストをつとめる楊淳安氏は10日、AI技術は生成AIから、エージェント型AIを経て、フィジカルAIの時代へと邁進していると指摘しました。そして、フィジカルAIと世界モデルの発展に対し、台湾の身体性知能産業は、データ、アルゴリズム、計算能力など重要な能力から着手し、汎用ロボットの発展を加速させるべき、との考えを示しました。
楊淳安氏は、2026年は「台湾スマートロボット政策」元年であり、政府はスマートロボットの発展を加速させるとして、今後4年間の投入額は200億台湾元(日本円約980億円)に達すると指摘しました。国家スマートロボット研究センターや応用研究開発センターも台湾南部の台南市に立地し、次第にロボット産業のクラスターが形作られており、医療、介護、物流、倉庫など四大分野での活用が進んでいます。
楊淳安氏はさらに、現在、アメリカと中国が緊張関係にある中、「ノンレッドサプライチェーン(非赤供給網)」及び信頼性の高いサプライチェーンへの注目が高まっていると指摘、台湾は民主主義の信頼できるサプライチェーンにおいて一定の優位性をもつものの、日本、韓国などの国との競争に直面しているとして、台湾は半導体、ソフト、ハードの強みを発揮し、新たな時代の身体性知能産業の製品を開発すべきだ、と訴えました。
日本は6月、AIロボット計画を発表、1兆円を投入しノエトラ(Noetra)を創設し、目標として、今後5年以内に、日本の世界モデルを構築することを目標に掲げました。一方、韓国政府はフィジカルAIモデルの自主開発をスタート、産官学合同チームにより国産の世界モデル開発を目指しています。
(編集:駒田英/呂学臨/本村大資)