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卓・行政院長が無人機調達条例に副署、予算編成権と国家機密の厳守を強調

11/09/2026 23:56
編集: 中野理繪
行政院の張惇涵・秘書長は、8月27日に第三読会で可決された野党・国民党案の「国防自主無人機システム調達特別条例案」について、卓栄泰・行政院長が副署することを決定したと明らかにした。(写真:鄭佑漢 撮影)
行政院の張惇涵・秘書長は、8月27日に第三読会で可決された野党・国民党案の「国防自主無人機システム調達特別条例案」について、卓栄泰・行政院長が副署することを決定したと明らかにした。(写真:鄭佑漢 撮影)

行政院(内閣)は、6月18日の閣議において、総額2100億台湾元(日本円約1兆500億円)規模の「国防自主無人機システム調達特別条例案」の草案を提出。国防部(防衛省)が主管機関となり、無人機システムを長期的かつ大量に調達することで、国軍の非対称戦力の向上を目指すものでした。しかし、立法院(国会)は最終的に8月27日、野党が提出した案を第三読会で可決。同案では6年間にわたり毎年400億元(約2000億円)の予算を計上して無人機システムを調達することとし、主管機関は経済部(経済省)とされました。ただし、国防目的の軍用装備の調達については国防部が主管となります。予算は年度ごとの一般会計から計上され、不足がある場合は、実際のニーズに応じて増額することが可能だとしています。  

行政院の張惇涵・秘書長は11日の記者会見で、卓栄泰・行政院長(首相)が立法院で可決された同法案に副署することを決定したと明らかにしました。張・秘書長は一方で、社会各界がこの法案に抱いている懸念は、副署によってなくなるものではないと強調しました。

張・秘書長は、副署後も行政院としては、2つの原則を堅持すると説明。第一に行政院の予算編成権を挙げました。張・秘書長は、可決された条例には予算枠が定められているが、予算の上限は設定されていないため、行政院は国防戦力の構築及び産業における実際のニーズに基づき予算を編成し、国会の監督を受けることになると指摘しました。第二に、国家機密の保護、軍事配備、サプライチェーンの安全保障といった重要事項について、最も厳格な基準で管理・審査を行うことを挙げました。張・秘書長は、国家機密は最も厳重に保護されなければならないと主張。法案第2条では、国防関連事項を主管する機関を国防部と定め、第12条では戦略特別委員会の主管機関を経済部と定めている。したがって、今後の戦略特別委員会は産業発展を主軸とするが、国防に関する専門的な判断については、国防の専門機関に委ねるべきである。特に国家機密、軍事配備、情報・サプライチェーンの安全保障といった重要事項については、政府として最も厳格な基準で管理・審査をしていくと述べました。

メディアからは、卓・院長が過去に立法院が行政院の予算編成権を侵害したとして8回にわたり「国防自主無人機システム調達特別条例案」への副署を拒否したにも関わらず、今回は副署を決定したことについて、ダブルスタンダードではないかとの質問が上がりました。張・秘書長はこれに対し、この条例は、卓・院長が就任後に取り扱った210本目の法案であり、そのうち副署しなかったのはわずか8本である。この8本の法案はいずれも憲政上の一線に関わるものであった。行政院は「為すべきことと、為すべきでないこと」を明確に区別している。今回の副署は「為すべきこと」である一方、予算編成権や政策形成権、国家機密の保護については「為すべきでないこと」として堅持していると説明しました。

第三読会で可決された条例によって、無人機システム関連経費が年度予算として計上されることで、産業界への受注の安定性に影響が出るのではないかとの質問について、張・秘書長は、行政院が当初、計画していた特別予算は、「長期的、大量」調達を通じて、産業界に安定した受注の見通しを持たせるためだったと指摘し、今回、立法院が年度予算による方式へ変更したことは、球界のスター選手が「毎年契約を更新する」ようなものである。そのため、国会が予定通り、かつ質の高い予算審議を完了させることがより重要となると述べました。 

張・秘書長は最後に、行政院が先週提出した今年度の補正予算案に、無人機システム関連の予算として559億元(約2700億円)が盛り込まれていることを強調。これは、台湾の非対称戦における重要な戦力に関わるものであり、行政院は立法院の与野党に対し、審議を加速させ、国防力の強化および産業発展のために時間を確保するよう呼びかけました。

(編集:中野理絵/豊田楓蓮/本村大資)

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