イタリアで開催された「第2回ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」に出席した蕭美琴・副総統は14日早朝に帰国し、台湾北部の空の玄関口・桃園国際空港で談話を発表しました。
蕭・副総統はまず、今回は、頼清徳・総統の全面的なサポートと、頼・総統の対欧州外交政策の下で、欧州議会のピナ・ピチェルノ(Pina Picierno)副議長および欧州議会イタリア事務所のカルロ・コラッツァ(Carlo Corazza)所長からの共同の招待を受け、イタリア南部のヴェントテーネ島(Ventotene)で開かれた「第2回ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」に出席したと述べました。
蕭・副総統は、ヴェントテーネ島は第2次世界大戦中、思想家であるアルティエロ・スピネッリ(Altiero Spinelli)氏ら反ファシズムのイタリア人政治犯が収監されていた地である。彼らが戦争と全体主義という暗黒の時代に打ち出した「ヴェントテーネ宣言(Ventotene Manifesto)」が、戦後の欧州で欧州連合(EU)の構築を推進する連邦主義の思想を啓発した。ヴェントテーネ島は欧州統合の思想を育んだ揺りかごとも言えると指摘しました。
蕭・副総統はまた、その後の80年余りの間に、欧州は戦火による蹂躙と全体主義による統治の影から抜け出し、民主主義、自由、人権、法の支配を中核とする社会を一歩ずつ築き上げてきた。それは、台湾が権威主義体制の時代から自由と民主主義へと歩んだ長い道のりと同じだ。台湾と欧州は歴史的背景こそ異なるものの、いずれも民主主義と自由は天から降ってくるものではなく、人々が絶えず勝ち取り、実践し、守り抜いてきた成果であることを証明していると述べました。
蕭・副総統は、現在の欧州は第2次世界大戦当時の欧州とは大きく異なるものの、民主主義国家が直面する課題が決してなくなっていないと述べました。その上で、権威主義やグレーゾーンでの脅威、武力による威圧、現状を変えようとする企てなどの課題は、今もさまざまな形で現れ続けており、台湾にとってこうした挑戦は決して馴染みのないものではない。そのため、フォーラムの対話の中でも、出席した国際社会の友人たちに対し、台湾はますます高まる軍事的圧力やグレーゾーンの圧力にさらされているものの、自由で民主的な生活様式を堅持し、地域の平和と繁栄の維持にも力を尽くしていると説明したと語りました。
蕭・副総統は、今回の訪問で自身にとって最も大きな意義は、単にフォーラムに参加することではなく、歴史的に意義のある場所で、台湾の声をより多くの人に届けることができた点だと強調しました。
蕭・副総統は、「対話の冒頭のあいさつで、私は、ヴェントテーネ島と台湾というこの二つの島は、大きさにかかわらず、いずれも自らの声を持つに値し、尊重されるべきだと強調した。また今回の外遊を通じて、私は一つの揺るぎないメッセージを伝えたいと考えていた。それは、どれほど厳しい状況に置かれようとも、台湾はこれからも勇敢に世界と共に歩む道を進み続けるということだ」と話しました。
蕭・副総統はまた、今回の訪問を出発前に公表しなかったのは、不必要な干渉を可能な限り避け、安全を確保した上で目的地に無事到着するためだったと説明しました。蕭・副総統と代表団は飛行機や車、船を乗り継ぎ、合わせて約27時間をかけて現地に到着。途中で悪天候や海が荒れた状況に見舞われながらも、風と波を乗り越えて進み続けたということです。
蕭・副総統は最後に、長年にわたって台湾と友好関係を築いてきた理念の近い国際社会のパートナーや国民、そして外交チームに対し、今回の対欧州外交プロジェクトを成功裏に推し進め、台湾と欧州、さらには世界とのつながりとコミュニケーションを強化できたことへの感謝を示しました。
一方、外交部(外務省)の林佳龍・部長(大臣)は今回の外遊に全行程同行しました。林・部長は同日午前に帰国した後、SNSに「無事に台湾に戻り、任務を完了した」と投稿。また、外交部は今後も引き続き努力し、台湾が着実に世界へ歩み出していけるよう取り組んでいくと改めて表明しました。さらに、外交とは虚勢を張って争うものではなく、揺るぎない穏やかな力で人々をまとめ、理念の近いパートナーと団結し、相互の信頼を基盤に着実に前進していくことだと強調しました。
(編集:許芳瑋/豊田楓蓮/本村大資)