今年(2026年)11月28日に投開票が行われる統一地方選挙に向け、選挙戦が徐々に激しさを増しています。
統一地方選まで残り75日となった14日、台湾北部・台北市の蒋万安・市長は、同市文山区の木柵地区の公的都市再開発事業案に関する記者会見に出席し、台北市が進めてきた都市再開発政策とその成果をアピールしました。蒋・市長は、台北市は「大規模な都市再開発の時代」に入ったと強調し、市長就任後3年間に都市再開発の認可申請が行われた案件数は、就任前の8年間と比べて2.4倍に上ると主張しました。一方、与党・民進党の立法委員(国会議員)で台北市長選に立候補した沈伯洋氏は13日夜、日本・東京都内で座談会を開き、日本に住む台湾の若者と意見交換しました。沈氏は、AI(人工知能)を活用した都市ガバナンスによって、台北市の競争力を高めていく考えを示しました。
蒋・台北市長は記者会見の中で、都市再開発を加速させるため、市長就任後、市に対し、関連する法令や手続きに基づき、多数の住民の権利を保障することを前提に公権力を行使するよう求めてきたと説明。また、2019年の「都市更新条例(都市再開発条例)」改正後、木柵地区の公的都市再開発事業は、市長就任後初めて市が代執行による撤去を行った案件であり、現在、台北市で完成した公的都市再開発事業として最大規模の案件だと指摘しました。そのうえで、台北市はすでに「大規模な都市再開発の時代」に入ったと強調し、市として今後も関連する審査手続きを加速させていく考えを示しました。
蒋・台北市長は、「これまでに代執行による撤去の申請を17件受理し、うち16件は審査を終えている。さらに3件はすでに執行段階に入っている。今後も公権力を行使することで、我々の決意と実行力を皆に示していく。台北市は大規模な都市再開発の時代に入っている。さまざまな場で説明しているように、市が過去3年間に都市再開発の認可申請を受けた案件数は、私が就任する前の8年間の年間平均と比べて2.4倍に上っている。今後も努力を続け、関連する審査手続きをさらに加速させていく」と述べています。

台北市文山区の木柵地区で進められている公的都市再開発事業が、まもなく完成を迎える。台北市の蒋万安・市長は14日、現場を視察し、この事業では計4棟が建設され、282戸が「幸福住宅」として整備されると説明した。そのうえで、子育て世帯や新婚夫婦の住居問題を実質的に支援することができるとの考えを示した。(写真:CNA)
民進党の立法委員で台北市長選に立候補した沈伯洋氏は12日、代表団を率いて日本を訪問し、13日夜に東京で座談会を開催。日本に住む台湾の若者約100人と意見交換を行いました。沈氏はその中で、AIを活用した都市ガバナンスや海外人材の台湾への呼び戻し、都市再開発などの構想を示しました。
沈氏は、AIの発展は台北市にとって非常に重要であり、人材を呼び込むうえでも重要な要素になると強調。AIを実際にさまざまな産業で活用できるようにするにはどうすればよいかを考えることが、都市ガバナンスにとって重要な課題だと指摘。沈氏はさらに、「AIコーチ」制度を提案し、市が産業ごとにAI人材を配置して、実際の現場で業務に携わってもらうとともに、それぞれの産業が実際に活用できるAIツールを開発することで、AIの導入を加速させるべきだとの考えを示しました。
沈氏は「例えば、AIコーチをある商業エリアに直接派遣し、そこで3か月から6か月ほど、現場の人たちと一緒に仕事をしてもらう。AIコーチは最初、その産業について全く詳しくないが、3か月、6か月と一緒に仕事をする中で、『ここはAIを活用すれば可能性がある』という部分を見つけることができる。そうして現場とのやり取りを繰り返すことで、現場側もAIについて理解を深め、AIコーチ自身も業界に関する知識を身につけることができる。AIコーチはその後シンクタンクに戻り、実際に使えるツールを開発する」と説明しました。
14日に訪日の日程を終えた沈氏は、同日東京で開かれた台湾と日本の与党による「第7回外交・防衛政策対話」に出席したあと、メディアの取材に応じ、3日間の訪日を振り返りました。沈氏は、今回の訪問では、日本に住む台湾の若者との交流から市政に関する課題、台湾と日本の政党間交流まで、幅広いテーマについて意見を交わした。議論は、人材の台湾への呼び戻し、都市再開発、都市強靭性、コンテンツ産業などにも及んだと述べました。
沈氏はまた、日本在住の台湾人の若者との座談会で、さまざまな産業分野の関係者から、台湾への人材の呼び戻しや台日間の人材交流について意見を聞いた。さらに、参加者と都市再開発など市政をめぐる課題について意見を出し合ったと明らかにし、日本で暮らす台湾人の若者たちが培った経験や現地での気づきを、市政に生かしていきたいとの考えを示しました。
(編集:豊田楓蓮/許芳瑋/本村大資)