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ナルワンアワー(金曜日) - 2026-05-08-【台湾初のデパート・菊元百貨店 台北市の「直轄市定古跡」に昇格】

台湾には今でこそ多くのデパートが立ち並んでいますが、皆さんは、台湾初のデパートはどこかご存知でしょうか?

それは、日本統治時代の1932年に北部・台北市に開業した「菊元百貨店」です。山口県岩国市出身の実業家・重田栄治(しげた えいじ)氏が創業し、当時、民間の建物としては台湾で最高の高さを誇り、台北のランドマークとして親しまれました。戦後は商業施設などとして利用され、2017年5月に市の歴史建築に登録されて以来、文化財保護の観点から注目を集めてきました。

そして、先月27日、「菊元百貨店」を前身とする建物を「台北市歴史建築」から「直轄市定古跡」に昇格することが台北市の文化財に関する審議会で承認されました。審議では、地元の地域団体からも古跡に指定することを求める声が上がり、2032年の開業100周年までに修復・再活用が実現すれば、地域の観光と商業活性化に大きく寄与するとの期待が上がりました。

審議会では、同建物が台湾初の百貨店であり、産業発展や消費形態において時代を超えた意義を持つことや、台湾全土で最も重要な商業のランドマークだったこと、今でも台北市の生活史と密接に関係していること、台湾で初めて一般人が利用できるエレベーターを設置していたことなどの他、米国のニューヨーク市マンハッタンに1931年に完成した381mの超高層ビルで、 1972年にワールドトレードセンターが現れるまでの42年間世界一の高さを誇ったエンパイア・ステート・ビルディングと同様の耐震構造が採用され、1930年代の耐震構造システムの代表作であることなどが同建物の価値として挙げられました。

創業者・重田栄治氏の子孫を代表して出席した人は、同建物を古跡に指定し修復・再利用することは、台日友好の象徴になると述べ、歴史をより多くの人に伝える契機になると強調。さらに、北部・新竹県の高齢男性からこんなエピソードを聞いたと紹介。それは、かつて男性がクラスで成績上位2位に入ったご褒美として教師に連れられ、初めて菊元百貨店を訪れ、初めてエレベーターに乗ったという話。その前夜には家族が特別にスーツや革靴を用意したそうです。重田氏の子孫の代表は、こうした話からも分かるように、菊元百貨は当時の人々にとって単なる商業施設を超えた特別な存在であり、台北の歴史を象徴する建物として大きな意味を持っていると強調しました。

地元の地域団体は開業から100年を迎える2032年までに修復を終え、再利用が始まることに期待を寄せていますが、今後はどのように利用されていくのか、注目です。

菊元百貨店|文化資產複合查詢|文化部文化資產局--國家文化資產網

日本統治時代の1932年に北部・台北市に開業した「菊元百貨店」を前身とする建物(写真:文化部)

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