今回は1985年に誕生して以来、40年以上経った今でも世界中で愛され続けている日本の名作『魔女の宅急便』が今年の夏、ミュージカルとなり台湾へやってくる話題についてお伝えします。
『魔女の宅急便』の始まりは、1985年に日本を代表する児童文学作家、角野 栄子(かどの えいこ)さん原作の単行本として発売されたことに遡ります。
そんな『魔女の宅急便』の日本人キャストによるミュージカル「2026シンフォニック新制作版」が台湾北部・台北と中部・台中で公演予定であることがすでに発表されており、今月11日に東京・フジテレビで国際製作発表記者会見が行われました。会見には91歳となった原作者で今回監修を務める角野栄子さんはじめ、脚本・演出・振付を手がける岸本功喜(きしもと こうき)さん、作曲家で今回音楽監督を務める小島良太(こじま りょうた)さん、同作で主演のキキ役を務める女優の山戸穂乃葉(やまと ほのは)さん、歌手であり俳優でもあるトンボ役の北川拓実(きたがわ たくみ)さんらが登壇し意気込みを語りました。
ミュージカルは昨年(2025年)マカオで初の海外公演が実現し、高い評価を得たことから、新たにスケールアップした「シンフォニック新制作版」として、日本から約70人規模のスタッフ・キャストが赴き、7月10日(金)から19日(日)まで台北の国家戯劇院(ナショナルシアター)で、7月24日(金)から8月2日(日)まで台中の台中国家歌劇院(台中メトロポリタンオペラハウス)にて公演が行われます。
今回の会見で最も注目を集めたのは、原作者の角野さんが創作への思いを語ったことです。角野さんは「キキは空を飛べるので、どこへでも行ける。そして、私の夢を乗せて世界へ飛んでいく存在だ」と語り、台湾についても「台湾はとても大好きな場所だ。台湾の皆さんにもキキとトンボを愛してもらえたらうれしい」と笑顔で語りました。また、約15年前、今回演出を務める岸本さんと音楽監督の小島さんからミュージカル化の構想を初めて聞かされた当時を振り返り、「2人ともまだ30歳にもなっていなかったが、作品への情熱を感じた。その熱意に心を動かされ、『魔女の宅急便』を若い世代に託すことを決めた」とし、「本当に約束を実現してくれてうれしい」と感慨深げに語りました。
今回の大きな特徴となるのが、全面刷新されたシンフォニー版の音楽演出です。音楽監督の小島さんによると、会場の空間に合わせて、全楽曲を新たに編曲・録音したということです。小島さんは、東京と台北のチームが共同制作を行い、「観客に“聴こえる魔法”を体感してほしい」と意気込みを語っています。一方演出を担当する岸本さんも台湾の劇場チームとの協力に期待を示し、「国家レベルの劇場空間を生かし、より没入感のある舞台を作りたい」と述べました。
キキ役の山戸さんは、「青春やエネルギーを台湾の皆さんに届けたい」と抱負を語り、「物語の中のキキは13歳だが、18歳になった今でもその新鮮な気持ちを大切にして、楽しい時間を届けたい」と話しています。
今回のミュージカルは、台湾と日本の舞台芸術交流における新たな一歩となり、多くの観客を魅了していきそうです。
