①「9億5138万台湾元」
TSMC熊本工場(熊本県菊陽町)を運営する子会社JASM(ジャスム)の2026年1月から3月期に当たる第1四半期の純利益
半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は今年1月から3月期に当たる第1四半期の決算報告書を公表し、熊本工場(熊本県菊陽町)を運営する子会社JASM(ジャスム)の純利益が9億5138万台湾元(約48億円)の黒字となったと明らかにしました。
2024年12月に量産を開始した熊本第1工場は自動車や電化製品などに使われる半導体を生産していますが稼働率が低く、昨年(2025年)第3四半期(7~9月)まで赤字が続いていました。そのため2025年第1四半期は32億4900万元(約163億円)の赤字でしたが、そこから熊本第1工場としては今回初めて黒字になりました。現在、第2工場の建設が進行中で、当初、第2工場では回路線幅が6nm(ナノ・メートル)の半導体の生産が計画されていましたが、その後、より最先端の3nmの半導体の生産へと変更され、 2028年に量産を開始する予定だとしています。3nmの半導体は人工知能(AI)データセンター、自動運転、ロボットなど次世代産業に活用される核心技術に挙げられますが、まだ日本国内では生産されておらず、日本初の3nm生産の拠点になるということです。日本の経済産業省も、TSMCの3ナノ計画は、日本の産業発展および経済安全保障に寄与するとの公式見解を示しています。
TSMCは今年の第1四半期の決算報告の中で他に、熊本第1工場と同様2024年末から量産を始めているアメリカアリゾナ州フェニックスにある第1工場に関して、今年第1四半期は188億763万元(約947億円)の黒字となり、この額はすでにアリゾナ第1工場の昨年1年間の利益である161億4112万元(約810億円)を上回ったとしています。アリゾナの工場はTSMC本社に向けた販売額が急拡大しているほか、今年からはアメリカでの税額控除率も引き上げられており、純利益が押し上げられているということです。アリゾナ第2工場は2027年下半期に3nmプロセスでの量産を予定しており、すでに第3工場にも着工。さらに第4工場および初の先進パッケージング工場についても建設許可を申請中です。
なお、TSMCが今年第1四半期にアメリカ・日本・ドイツなどの各国政府から受け取った補助金の総額は5億500万元(約25億円)にとどまり、前年同期の351億4900万元(約1765億円)から98.56%減少したということです。
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②「600店舗」
台湾におけるコーヒーチェーン店の店舗数でトップの座を維持するスターバックスの台湾の店舗数
台湾の「スターバックス」の第600号店として選ばれたのは北部・台北市南港区の「愿秀店」。在来線・台湾鉄道南港駅近くにある、通信キャリア最大手の中華電信のオフィスビル「南港匯智大楼」に入っている店舗で、先月24日にオープンしました。
台湾のスターバックスは、食品製造・加工・流通・小売を行う台湾最大手の食品関連グループ企業「統一企業(英語名:Uni-President)と台湾でセブンイレブンを運営する、統一グループ傘下の小売業者「統一超商(英語名:President Chain Store Corporation)」、そしてアメリカスターバックスによる合弁会社として設立された「統一星巴克(Starbucks Coffee Taiwan)」によって運営されています。現在統一企業と統一超商が合わせて100%の株を保有しているため、台湾のスターバックスは実質的に統一グループ傘下の子会社として運営されており、アメリカのスターバックス本社による直営店ではありません。
そんな台湾スターバックスの記念すべき600店舗目「愿秀店」という店名について、関係者によると、統一グループ創業者・高清愿氏の「愿」と、一人娘で統一グループで董事長を務める高秀玲氏の「秀」をそれぞれ取って名付けられたもので、特別な意味が込められているといいます。「愿は歳月とともに日常に寄り添い、秀は人々の暮らしに光を届け、康(やす)らかで美しい志を永く咲かせる」という意味が込められており、ブランドが消費者の日常生活に寄り添い続ける存在でありたいという思いと、長く受け継がれる精神を象徴した店名だということです。
台湾におけるスターバックスの一号店は、いつどこでオープンしたかというと、1998年に、台北市士林区の天母地区でオープンしました。その後4年間で100店舗を展開することに成功し、28年をかけて600店舗を展開。さらに昨年、統一グループは台北・信義区に台湾初の24時間営業スターバックスをオープン。約1,000坪の大型空間に自然光や緑豊かな景観を取り入れ、高い集客力を見せています。昨年、台湾スターバックスは約6億8000万元(約34億円)の黒字となりました。
ちなみに、スターバックスに次いで台湾に多くあるコーヒーチェーン店は、ライバルとも言える「路易莎咖啡LOUISA COFFEE(ルイサコーヒー)」で、現在約560店舗、その後に85°C(85 Cafe)で約400店舗と続いています。近年の各社の競争は、単純な出店数拡大から、ブランド体験、特色ある店舗空間、高効率な店舗運営へと軸足を移しつつあり、独自の特色を打ち出し、集客力や話題性を高めることで競争力向上を図っています。