6月11日(木)の「台湾経済最前線」
本日の放送では、先ごろ6月2日、3日の2日間、台湾北部の台北と南部の高雄で行われた、『2026年度 台湾における訪日教育旅行促進事業 現地セミナー・個別相談会』の話題をご紹介します。
6月3日に出したRti日本語のニュース記事にも書きましたが、この『2026年度 台湾における訪日教育旅行促進事業 現地セミナー・個別相談会』主催は日本政府観光局で、主な目的は台湾の学校の教育旅行、いわゆる修学旅行の日本への誘致促進です。
パーソナリティ本村は6月2日の台北会場に取材でお邪魔したんですが、台湾の学校・教育関係者が多数、そして日本側は全国各地の自治体からおよそ50の団体が参加していました。
また、会場では台湾側の窓口を務める、日本台湾交流協会台北事務所・経済部主任の豊島理史さんにインタビューさせていただきました。
日本への教育旅行に対する台湾側のニーズ、目的地として日本が選ばれている理由などについてお話を伺っていますので、ぜひお聴き逃しなく!!

台湾の学校に対する訪日教育旅行誘致、日本台湾交流協会経済部・豊島主任に聞く
ー なぜ、台湾からの修学旅行誘致に力を入れているのか、改めてその背景を教えてください。
台湾は本当に国際教育旅行、日本でいう修学旅行を海外で実施するという例がとても多く、その中でも日本は長年、トップの目的地であり続けている。また、行き先も東京・大阪だけでなく、本当に地方の津々浦々まで行っていただいている。しかも普段観光でなかなか行かないような学校訪問であったり、あるいは民泊・農泊のホームステイだったり そういうところに行っていただいている。日本でもより多くのお客さんに、地方を訪れてほしいということがあり、そこにも非常にマッチした教育旅行になっているのが一つあると思う。
ー いまは民泊など様々な交流の手段があるということですが、その中で台湾の学校が最近、日本の受け手に求める旅行のテーマ、訪問先で「新しい」と感じる変化やトレンドのようなものは?
台湾の教育旅行は、やはり学習要素というのが求められる。単なる遊びで海外に行くのとは違った付加価値が求められるというのは実際にある。全体的な国際人材の育成というものがテーマになるため、そこで特に最近重視されるものはSDG’s(持続可能な開発目標)だ。色々な体験をしたり、あるいは見たり聞いたりすることが「SDGsの目標とどう関わっているのか」を重視をされるところがある。したがって日本各地の自治体も、そういった形でSDGsのどういう目標に合致する体験なのかをPRする例が多いと聞いている。
ー 実際に誘致を進めていく上で、日本の受け入れ側として、学校や自治体が直面しやすい壁や、それを乗り越えるためのサポート体制はいかがでしょうか?
台湾からの教育旅行は学校交流が必須になる。日本側の立場にとってみると、台湾の学生を受け入れて、半日なり1日なり、様々なプログラムを考えなければいけない。そういったことを普段の業務がある中でやる必要があり、先生方も忙しい中で準備をしなければならない。これを踏まえ、受け入れの裾野、学校交流ができる学校を日本側でしっかりと準備していくということがとても大変だという。「どこから始めたらいいのか、わからない」とお伺いすることがしばしばある。その中でよくお聞きするのは、学校交流先の裾野を増やすために、実際の学校交流の現場に色々な学校の先生をお呼びしてみてもらう。それで具体的に「学校交流とは、このようにやるんだ」というイメージを持ってもらう。そうすると自分の学校でもできそうだと思える。そういった形で裾野を広げていくという方法もある。
ー 台湾の学校が選ぶ海外の目的地で日本が一番とのことですが、日本が選ばれる決め手は何でしょうか。
なかなか一つに絞ることは難しいかもしれないが、 全体の海外旅行で見ても日本はトップの目的地で、台湾から海外旅行に行かれる方は、3人に1人以上の割合で日本を選んでくれている。これを年齢別に見ると、子供がいるような未成年の海外旅行において、日本に行く割合はさらに高く、4割を超えると言われている。なぜかと考えると、やはり日本が比較的安心・安全な目的地だということが認知がされていて、やはり子供を送り出すのであれば、まずは安心・安全な日本ということで送り出すのが多いのではと考えている。
ー 最後に日本・台湾の教育旅行がもたらす未来へのメッセージ、期待などをお聞かせください。
日本と台湾の人的交流は本当に多く、年間でも800万人になろうかという形で人的交流は進んでいる。一般の旅行は数多くあるが、その中で教育旅行というのはやはり心と心の触れ合いだ。本当に交流がとても大切な要素になるので、将来に向けた心と心のつながり、10年先、20年先を見据えた誘致の取り組みになるかと思う。日本からも多くの人が台湾を訪れているし、逆に台湾の学生にもたくさん日本の津々浦々を訪れてほしいと願っている。
(編集:本村大資)