今回は、日本の北海道東川町と台湾の交流についてご紹介します。
行政院(内閣)に属する中央政府機関の一つであり、台湾の総合的な国家発展計画と政策の立案および実施を担当する「国家発展委員会(National Development Council, NDC)」の葉俊顕・主任委員(大臣に相当)と経済部(日本の経済省に相当)の何晋滄・政務次長率いる青年交流団は先月22日、北海道を訪問し、「写真の町」や「株主制度」など独自の町づくりで注目されている東川町を訪問しました。これは地方創生をめぐる国際的な連携を深めるための取り組みの一つです。
現在人口約8700人の東川町では、人口をむやみに増やすのではなく、適正な人口規模を維持することを重視し、自然、文化、教育、そして住民の参加を一体的に組み合わせ、長期的に持続できる暮らしの仕組みづくりを目指しています。また、2015年、日本で初めてとなる公立の日本語学校を開校。
さらに、東川町は1985年に「写真の町」を宣言し、写真文化による町づくりを展開して地域の魅力を発信し、世界と人をつなぐ文化交流を行ってきました。
他にも、ふるさと納税の仕組みを発展させた「株主制度」も導入しています。東川町を応援しようとする人が東川町への投資(ふるさと納税)によって株主となり、まちづくりに参加する制度です。
2025年までに累計30万人が「株主」となり、年間で46億円の収入を地域にもたらしているということです。「関係人口」の創出にも力を入れている東川町。なかでも台湾は重要な国際交流パートナーの一つで、これまでに2000人を超える台湾人が日本語研修や文化体験のため東川町を訪れており、地域の発展を支える重要な存在となっています。
今回、東川町の菊地伸町長は、国家発展委員会の葉・主任委員に町内の公共施設を町民料金で利用できる「特別町民証」を贈呈し交流団を歓迎、地域を越えた台湾と日本の友好関係を示しました。
菊地町長は交流団に対し、写真や地域の農産物、木工産業、国際教育を組み合わせた取り組みを進めた結果、東川町ではこの30年近くの間に人口が20%増加したと説明しました。
一方で葉・主任委員は、人口構造が変化するなかでも、地域が自らの取り組みによって新たな住民を呼び込むことができることを東川町が示しており、台湾が地方創生を進めるうえで深く学ぶべき重要な事例だと強調しました。
台湾と日本が共に直面している人口減少や高齢化、都市と地方の発展格差といった課題をめぐり、今後も同様の交流を通じて台湾と日本双方が地方創生の経験を共有するための対話の場を築いていくことが期待されています。
