本日は、先週末の9月5日から日本での公開がスタートした、許明淳(コー・ビンスン)監督のドキュメンタリー映画『冰封的記憶』、邦題『零下五十度の抑留者』についてご紹介しましょう。
題名から内容を推測された方もいらっしゃると思いますが、同作は、第二次世界大戦後、現在のロシア、当時のソビエト連邦の極寒の地、シベリアに抑留された台湾人元日本兵を追ったドキュメンタリー映画です。
シベリアに抑留された台湾人元日本兵として現在、唯一ご健在である99歳の呉正雄さんの密着、そして、多くを語らなかった抑留者の父や祖父が、生前残した映像や音声、日記から真実を探ろうとするご家族への取材などを通じて、日本、台湾でいずれも封印されてきた苦難の歴史をひもときます。
同時にこの作品は、台湾人の世代別のアイデンティティや歴史観の差異も、浮き彫りにしています。また、長らく大国に翻弄され、現在も脅威に直面する台湾人の悲哀も至る所で感じさせられます。
多くの方にご覧頂きたい作品です。