「鬼滅之刃」
2016年の漫画連載開始以来今ではアニメ版も世界で大人気の「鬼滅の刃」
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日本では7月に劇場版最新作が公開されましたが、公開からわずか8日間で興行収入100億円を突破し、日本で公開された映画史上最速記録を樹立。これまでの日本での最速記録は2020年公開された鬼滅の刃の劇場版第一弾で、当時は公開から10日で100億円を突破していました。
そんな「鬼滅之刃」の劇場版は台湾でも絶大な人気を誇り複数の記録を打ち立てました。日本より1ヶ月近く遅れて先月8日に全国98の映画館で公開され、その後は1億、2億、3億、4億台湾元の興行収入をそれぞれ歴代最速で記録した後、公開からわずか16日間の8月23日ですでに興行収入5億台湾元(約24億4000万円)を、公開後24日間の8月31日に6億台湾元(約29億円)をそれぞれ最速で突破し、台湾映画史における日本映画の興行収入ランキングでトップとなりました。また、2025年に台湾で公開されたすべての映画における興行収入ランキングでも現時点で1位となっています。
台湾で公開された歴代の映画のうち現時点での興行収入3位は、2015年に公開の『ジュラシックパーク』シリーズの第4作目『ジュラシック・ワールド』で、8億2700万元(約40億円)、2位は2019年公開のマーベルによるスーパーヒーロー映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』で9億1000万元(約45億円)、そして1位は2009年公開の『アバター』で11億元(約54億円)です。
これらの記録を更新することになるのか、今注目が集まっています。
そんな「鬼滅の刃」の劇場版を見るため、中国福建省に近い台湾の離島・金門の映画館には中国よりも早く観賞できることから多くの中国人が訪れ、劇場が混雑する大盛況ぶりに。金門の映画館で長らく見られていなかった賑わいを地元住民は感じることとなりました。
その映画館が入るショッピングモールのマネージャーは、金門の映画館の売り上げは鬼滅の刃により5割以上増加したと明かしました。
今回の「鬼滅の刃」フィーバーに関し、金門県は、地域住民がチケットを購入できないという状況は確認されていないと説明。今後も、各地の旅行者が金門で観光・文化活動に参加することを非常に歓迎すると発表しています。
ちなみに、中国政府は2019年8月以降、中国人の台湾への個人旅行を停止、その後新型コロナウイルス流行を理由に、2020年1月からは団体観光も停止していましたが、金門と馬祖については昨年からそれぞれ福建省の住民を対象に団体および個人旅行を受け入れています。内政部移民署の統計によれば、昨年第4四半期だけで金門には42,397人の中国本土からの観光客が訪れました。