早いことにもう9月に入りましたが、今年も日本で暑い夏を過ごされたことと思います。皆さん、お変わりありませんでしょうか?私も台湾にいながら、毎日のように日本各地で猛暑日が続いているというニュースを目にし、先月5日には群馬県伊勢崎市で歴代最高気温を塗り替える41.8度を観測するなど、台湾よりも高温が続いている地域があることに驚きました。私の出身地・北海道でも40℃に迫る日があったようで、私の祖母の家はエアコンがない為、とても心配しました。
日本は夏(6〜8月)の平均気温が今年過去最高になることがほぼ確実になっており、推定では昨年の夏の平均気温よりも2.3℃前後高くなる見込みです。これにより2023年から3年連続で夏の平均気温を更新することになります。
では台湾はというと、昨年は年間平均気温が24.97度に達し、過去最も暖かい1年となったものの、今年の春の平均気温は2011年以降で3番目に低い記録に。夏は7月下旬以降長期間にわたり低気圧が留まり続けたうえ、複数の台風が台湾に接近した影響で各地で雨が降りやすくなり、気温が低下しました。そのため7月の平均気温は平年と比べ0.6度低い28.4度を記録し、台湾全域で平年並みからやや低めの気温に。7月の最高気温が35℃以上の日数は平年より2.6日少ない2.7日となりました。また、7月の平均累積降水量は台湾全土の平地の観測所で1951年以来最多となり、7月に雨が降った日数は平年と比べ8.2日多い19.2日で歴代2位を記録、7月の日照時間は全土で平年より少なくなり、1951年以来最少となりました。
と、ここまでで天気に関するデータをお届けしたのですが、暑い時にかかせないことの一つに「水分補給」が挙げられます。私も台湾ではどこに行く時も必ずペットボトルの水を持ち歩いています。しかも台湾にはあちこちにドリンクを専門に販売するお店があり、定番のタピオカ入りドリンクや、サッパリ系のフルーツティー、抹茶ラテ・黒糖ラテといった「ラテ系」など様々な種類を楽しめる他、自分の好みに合わせてトッピングも追加でき、毎日違った飲み物を楽しめます。さらに、氷と砂糖をそれぞれ好きな量に変更できるのも有難いです。
砂糖の量に関しては、一般的には「無糖」、「微糖」、「半糖」、「全糖」から選べます。全糖の糖分量が最も多く、その後に半糖、微糖と続き、無糖は全く砂糖が入っていないことを指しています。ただこれらの表示は名称に過ぎず、実際には、「半糖」とは糖分の量が「全糖」の半分という意味ではなく「味覚上の甘さが全糖の半分程度」という意味で使われています。ある調査によると、半糖の糖分量は実際には全糖の7〜8割に相当し、半糖を選んでも多くの砂糖を摂取してしまう可能性が高いのです。また、同じ名称でも店によってレシピが異なり、糖分の使用量も統一されていません。こうした混乱を避けるため、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)食品薬物管理署は2015年に規定を改正し、台湾では食品および飲料業者に対し、栄養成分の表示の中で必ず「糖質」の量を明確に記載することを義務づけました。
表示される「糖」には、食品に人の手で加えられた糖だけでなく、食材そのものに含まれる天然の糖も含まれています。ただ法律上は「全糖」の表示義務しかないため「半糖」や「微糖」を選ぶ場合は、自分で糖分やカロリーは大体どれくらいかを意識する必要があります。また、いくら糖分の少ないドリンクを選んだとしても、タピオカ、プリン、ナタデココなどのトッピングはカロリーが高くなりやすい為、どうしてもトッピングを楽しみたい場合は、カロリーの低い選択肢である無糖で甘くないゼリーを選ぶのがおすすめです。
さらに台湾の北部と南部では南部のドリンクの方が甘さが強い場合もあります。なぜ南部の人が甘い味を好むようになったかというと、こんな諸説が。
南部は温暖かつ湿度が高いことから古くから砂糖の原料であるサトウキビの生産が盛んでした。特に南部・台南市には日本統治時代に製糖工場が建てられ台湾における砂糖製造の一大拠点として発展、砂糖は輸出もされたことにより台湾の経済に繁栄をもたらしました。現在、台南市には戦後日本人の手から引き継がれ、今は台湾において農産業分野で最大規模かつ国営の企業「台湾糖業公司」の本部が置かれており、製糖業のトップブランドとして今でも台湾を支えています。
また昔、砂糖は高価な嗜好品であり、富裕層しか口にできなかったため、料理に砂糖を加えることは身分や地位を誇示する手段のひとつでした。このような背景から、南部の人々の間で自然と甘い味を好むようになったとされています。今では日常的に食べられるグルメ、例えばカキオムレツ、豚の角煮、ルーローハンといった料理にも台南では甘味が加えられることが少なくありません。
現在では台湾全土のドリンク屋さんの密度はコンビニに匹敵するほど高く、経済部の2024年の統計によると、合計1万6,070店舗が。中でも店舗数が最多の地域は南部・高雄市で台湾全土の15.0%が集まり、2位は同じく南部の台南市で、14.1%が集まっています。台南市は人口あたりの店舗数(つまりドリンク屋さんの密度)がトップで1万人あたり21.4店舗あるほか、1人当たりのドリンク屋さんでの年間平均消費額は4198台湾元(約2万円)でこちらでも全国1位となりました。台南市は現在台湾全土に拡大した多くのチェーンブランドのドリンク屋さんの発祥地としても知られるほか、台南限定のローカルブランドも数多く存在し、インターネット上で話題となったお店は観光客が訪れる人気スポットのひとつとなったことも。
先ほど台南市の人は、甘い味を好む傾向があり食べ物に甘味を加えることもあると言いましたが、現在は台湾全体で健康志向の人が増えた為、その傾向は変わりつつあります。あるネット上の統計により、現在台南市では無糖もしくは微糖のドリンクを頼む人が合わせて全体の9割を占めていることが判明したのです。
私個人としては、心の健康を保つためにも甘い物は定期的に味わいたいところですが…。