今日のキーワード:台灣鰻魚大豐收
意味:「台湾のうなぎがたくさん獲れた」
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今日、10月6日の台湾は日本の「中秋の名月」にあたる「中秋節」です。旧暦8月15日に当たり、満月を鑑賞しながら秋の収穫を祝う伝統的な祝日です。
国民の祝日ということで、現地ではどのように過ごされているのか、近年は友人や家族が集まり「バーベキュー」をするのが主流なんですが、“バーベキューのお肉”の色と“うなぎの蒲焼”の色が似ていることから、台湾で特にうなぎの養殖が盛んな中南部・雲林県は「中秋節のバーベキューでは、ぜひウナギも焼いて味わってほしい」と呼びかけました。
今年の養殖状況について雲林県は「昨年の冬に大量のウナギの稚魚が捕獲されたため今年の養殖数は例年より増加しており『台灣鰻魚大豐收(台湾うなぎが豊漁だ)」と発表、「求めやすい価格になっている」ということです。
うなぎはスタミナ食として知られ、日本では「土用の丑の日」が7月頃にあることから、旬は夏というイメージがあるかもしれませんが、本当の旬は、栄養を蓄える冬眠前の時期にあたる秋から冬にかけてであり、特に10〜12月が脂がのって美味しい時期です。ということは、ちょうど今が旬なんです!
雲林県の中でも特に養殖が盛んな地域は「ウナギの街」と称される口湖郷です。口湖郷は西側が台湾海峡に面していることから養殖産業が盛んで、綺麗な水資源を使用し、汚染のない健康的で高品質なウナギを生産、年間生産量は台湾全体の半分を占める約6,000トンに上ります。
これまで高品質なウナギのほとんどは日本に輸出されていました。しかし、今年は日本の物価上昇により日本からの注文が減少したことから、台湾に良質なウナギが多く残る見込みで、例年の半分程度の価格で楽しめるそう。そのため来年にかけて台湾では美味しいウナギを楽しむ絶好の機会となりそうです。
ちなみに、口湖郷は養殖が盛んな町であるほか、我らが台湾国際放送の番組の短波を世界各地に飛ばす送信局のうちの一つがあることでも知られています。出力は台湾の他のラジオ局の総出力よりも強く、Rtiにとっても重要な場所となっていますが、沿岸地域ということで、地盤沈下や強風の影響、台風被害、そして近くには湿地もあるため湿気が高く、アンテナ塔や送電のための電柱の維持・修繕作業が困難な送信局でもあります。
しかし、国家風景区の入口予定地の近くに位置し美しい景観を楽しめるだけでなく、正面には湿地のバードウォッチングエリアがあり、冬の渡り鳥の餌場として自然生態観察に最適な場所にもなっています。
そんな口湖郷のうなぎ、みなさんも機会がありましたら是非味わってみてくださいね。