今回は、伝統的な日本の芸術文化である「日本舞踊」を台湾で広めている団体、その名も「台湾新日歌謡舞踊協会」についてご紹介します。
そもそも「日本舞踊」とは何かというと、定義があり、公益社団法人日本舞踊協会の定義によりますと、「歌舞伎舞踊の技法を基本とした踊り」です。わかりやすく言うと、江戸時代に歌舞伎から発展した日本の伝統芸能で、「歌舞伎の踊りの部分を取り出したもの」と言えるでしょう。
日本舞踊は基本的にセリフがほとんどない上、一つとして同じ動作が繰り返されることがありません。
そんな「日本舞踊」の魅力を台湾の人々に定期的に披露している「台湾新日歌謡舞踊協会」、今年で創立から33年を迎え、台湾と日本の両地域で活躍。台湾と日本の文化の親善交流や民間外交の架け橋としての役割を果たしています。
同協会は毎年秋に年に一度の大規模公演を開催しており、台湾において歌謡曲や舞踊芸術を愛する人々にとって、最も重要な交流イベントのひとつになっています。今年は11月16日に台北駅の5階に入るホールで開催予定で、今年のプログラムがすでに発表されています。幾つかご紹介すると、披露する予定の歌謡曲として、日本の昭和時代から現在まで色あせない懐かしの名曲である1940年発表の『誰か故郷を想わざる』、森進一さんが歌い1981年発表の『命あたえて』、森山 良子さん作詞で1998年にリリースの『涙そうそう』のほか、紅白歌合戦で歌われた名曲や近年の流行歌など。日本舞踊に関しては、気迫あふれる武士道精神を体現したものやロマンチックなものなどが披露されるということです。
台湾新日歌謡舞踊協会は、この11月16日の公演について、無料で観覧できる席を150提供し、一年に一度の文化の祭典を多くの人に直接体験してもらいたいとしています。
ではここで、1940年発売の『誰か故郷を想わざる』の台湾語版「誰不想起故鄉」をお聞きいただきましょう。
(曲)
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それでは、二つ目の話題に参ります。
前半は台湾と日本の伝統文化における交流をお届けしました。
後半は打って変わって台湾と日本が合同で生み出した最先端の自動車についてです。それは通常の乗用車の約1/3のサイズの3輪電気自動車「Lean3(リーンスリー)」です。
トヨタ自動車出身のエンジニア・谷中壯弘(やなか・あきひろ)氏が2022年に愛知県で立ち上げ、台北および桃園市にある台湾企業との合弁スタートアップ企業である「Lean Mobility(リーンモビリティ)株式会社」が開発したこの電気自動車、車両規格は“原付ミニカー”扱いで、定員は2人、最高速度60km/hで走行できます。また、運転に普通免許が必要な一方、車検は不要、税金なども「原チャリ」と呼ばれる原動機付自転車並なので、通常のクルマよりもグッと維持費を抑えることが可能だとされています。このモデルについて 「都市部で乗るならこれで十分」と言われており、「昨今の都市化と人口集中を受けてサイズを抑えたことで、狭い道での走行や、縦列駐車が容易になる上、通常の駐車場スペースに2台分停められよう設計されています。小型でも後部座席にはチャイルドシートを設置することができるほか、雨風を防ぐキャビンと空調も備えています。
昨年、リーンモビリティ社は革新的な都市型小型電気自動車の開発と市場導入を加速させるため、台湾の自動車関連企業連合から総額28億円の出資を受け入れ、2024年10月の段階で46億円もの資金を獲得しました。トヨタ自動車出身者が立ち上げた会社となれば、トヨタとの関係があると考えがちですが、リーンモビリティ社はトヨタとは資本関係もまったくない完全独立という立場。開発中のLean3に対する評価は高く台湾からも多くの期待を集めていることが、この資金額からもわかります。
そして今年8月20日に、生産拠点である台湾で法人向け先行予約がスタート、本体価格は31万8千台湾元(約155万円)ですが、約10万円分の早期割引があってか初日だけで500件以上が売れ予定よりも早く予約終了に。特にバイク大国でありながら雨が多い台湾で、雨に濡れない小型車Lean3は多くの人から支持されているようです。そして先月12日には法人向けに通常価格での予約がスタート、法人向けモデルは来年8月頃から納車が始まるということです。個人向けモデルの台湾での予約は現時点で今年末からが予定されており、今後は日本や欧州でも販売し、2030年にはトータル10万台の販売目標を掲げています。
リーンモビリティ社は、「Lean3の最新情報については、今後も各段階ごとに共有し、透明性のあるコミュニケーションを図っていく」とコメントしています。