今月14日は日本では「鉄道の日」でした。これは、1872年10月14日新橋~横浜間に日本で最初の鉄道が開通したことを記念して制定された記念日です。
ということで今回は台湾と日本の「鉄道」に関する交流、その中でも特に「鉄道博物館」同士の交流をお届けします。
台湾北部・台北市の信義区には、日本統治時代に建設された鉄道工場を再活用した「国家鉄道博物館」があります。ここは1935年から2013年まで現役で台湾の鉄道車両の整備、組立、修理などを担ってきた鉄道車両工場を前身とし、現在は台湾鉄道の歴史や車両を展示するだけでなく、国が定める古跡に指定されています。
現役時代は台湾で最も古く、最も完成度の高い鉄道車両整備工場でしたが、台湾鉄道の地下化など時代や都市環境の変化に伴い、2013年にその機能を桃園市にある富岡車両基地へ移転させることとなり、役目を終えています。そして「国家鉄道博物館」として生まれ変わった今、場所が台北市の商業エリアという一等地であることから、鉄道好きの方はもちろん、これからの台湾文化と観光の発信基地として、台北の新たな注目スポットとなっています。
歴史的価値の高さから、2019年から修復工事が順次進められ、今年7月末に一部エリアの先行公開が始まっています。
正式オープンは2027年ごろを予定しています。
一方で、日本・埼玉県さいたま市大宮区にも鉄道博物館があります。「鉄博(てっぱく)」の愛称で親しまれるこちらの鉄道博物館はJR東日本創立20周年記念事業のメインプロジェクトとして2007年に開館し、日本と世界の鉄道に関する資料を広く人々に公開。
そんな台湾と日本の「鉄道博物館」は2023年に交流協力協定を締結しています。さいたまの鉄道博物館には、台湾の日本統治時代に関する資料や時刻表など、貴重な文献が所蔵されているため、そういったもののデジタル化を中心とした共同プロジェクトを推進したいとしています。
台湾と日本の鉄道博物館が交流協力に関する協定を結ぶのは初めてで、台日交流の歴史に新たなページが刻まれた出来事となりました。
これがきっかけとなり、今年2月から6月には双方が主催する「台湾の鉄道と食」にフォーカスした企画展がさいたま市の鉄道博物館で開催されていました。台湾の資料を中心に展示し解説には台湾華語も併記したということで、台湾からの来場者にも対応した内容でした。企画展終了後にもさいたま市の鉄道博物館には多くの台湾人が訪れており、今年8月だけで台湾からの観光客が前売りチケットで約1000人入場しており、年間ではおよそ1万人の台湾人が訪れています。
双方は今後も共同での企画展や、台湾での展示実施、学芸員の交流などを通し、協力を深めていくとしています。

日本時代建設の鉄道工場を再利用 した「国家鉄道博物館」(台北市信義区)の一部エリアが7月31日に開館した。