今回は、今年2月から3月にかけて台湾の公共テレビなどで放送された心温まるドラマ《火車來去(Train Of Thoughts)》とその主題歌をお届けします。
このドラマは1970〜80年代の台湾南部・台南市の小さな町を舞台に、農業中心から工業中心の社会へと移り変わる中で、農村の若者たちが都市で奮闘する姿や、列車が人々を乗せて行き交う中で生まれる喜びと別れを丁寧に描写。
題名「火車來去」の「火車」とは台湾華語で「列車」、「來去」は「行ったり来たり」という意味なのですが、それが表す通り、物語では人々の人生を乗せて走る「列車」が彼らの運命を静かに結びつけていきます。
また、劇中では、当時の暮らしをリアルに再現。「田南駅」という駅が登場するのですが、実際に台南市に存在する在来線台湾鉄道の烏樹林駅で撮影されたり、台南市の実際の町や村が主なロケ地として選ばれました。そこで育まれる人々の温かい人間関係も見どころです。
台湾の公共テレビ(公視=PTS)の台湾語チャンネルで放送されたのですが、視聴率の最高記録を更新したことでも注目されました。
主題歌は、“台湾版グラミー賞”こと「金曲奨(ゴールデンメロディーアワード)」で「最優秀台湾語男性歌手賞」を受賞したことでも知られる台湾の歌手、荒山亮(Ric Jan)が制作し歌うドラマのタイトルと同じ曲名「火車來去」。1980年代の音楽要素と列車の汽笛音を融合させ、観客を心地よい旋律に載せドラマの世界に誘います。
