今日ご紹介するキーワードは「北捷新閘門」。
「北捷」とは、台北メトロ(MRT)の略称のこと、そして、「新閘門」とは「新しいゲート」のことです。
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これから年末年始にかけて、日本から台湾に遊びに来る方も増えてくると思いますが、旅行客にも便利な公共交通機関、台北新交通システムMRT(台北メトロ)では、最近、改札ゲートの改修作業が進められています。
まだ本格稼働はしていないんですが、実は来年1月から台北メトロでマルチ決済サービスが始まる予定なんです。
台北メトロでは、2026年1月末から、交通系ICカードに加え、クレジットカードやApple Pay、Google Pay、Samsung Payなどの非接触決済、さらに利用者の多いLINE Pay、悠遊付(Easy Wallet)、iPASS MONEY、icash Pay、街口支付(Jko Pay)など、多様な電子決済によるQRコード決済での利用が可能になります。
これにより、小銭を探したり、切符(…とは言っても紙ではなくプラスチック製のコイン“トークン”ですが)の購入、ICカードにチャージしたりする手間が不要になり、より便利になります。
この取り組みは、台湾における国際観光のトレンドに対応するもので、海外から来た観光客がより便利に公共の交通機関を利用できるようにするためのものです。
台北メトロでは2023年6月から各駅のオートゲートの改修作業を順次進めていて、来年(2026年)の1月から正式にQRコード決済による利用が可能に。また、クレジットカード乗車については、台新銀行が2026年1月から6か月間の試験運用を実施し、テストが順調に進めば、その年の7月には全銀行のクレジットカードおよびApple端末の拡張非接触型ポーリング(ECP/画面オフの状態での改札通過)機能が全面的に開放される見込みだということです。
今回の改修では、オートゲートそのものを取り換えるのではなく、2361個の外部モジュールを設置して、ゲートの構造を変えることなくQRコードとクレジットカード用の読み取りエリアを追加したんだそうですよ。
なお、台北メトロでは規定に基づき、改札機の通行効率を「1分当たり60人」を基準としているそうで、今回のマルチ決済モジュールもこの基準を満たしつつ、利用客の安全を最優先に設計。台湾人の身長や操作習慣を考慮して、QRコードエリアは上部に配置。一方、クレジットカードリーダーは下向きに60度傾斜させることで、iPhoneでQRコードをスキャンした際に誤ってクレジットカードが反応してしまうのを防ぐ設計になっているそうです。
ところが!最近ネット上では、「クレジットカードリーダーの位置が低すぎて、かがまなければならない」、「クレジットカードリーダーの位置がわかりにくい」、「どこがどれの読み取りの場所なのか表示が不親切」、「全体的にリーダーの位置が人体工学にあっていない」などの批判が相次ぎ、ネット上で大きな議論が巻き起こっています。この問題は、ある台北市議会議員によって議会でも指摘されました。
これに対し台北メトロ側は、カードリーダーの高さは、衛生福利部が公表した2017年から2020年の男女平均身長統計に基づき、各決済手段の操作特性を考慮して設計したものだと説明。
クレジットカードリーダーは比較的低い位置に設置されているものの、無指向性リーダーであるため、試験の結果、利用客の利便性や通過速度には影響しないことが確認されていると強調しました。
また、読み取り位置が分かりにくい点については、利用開始前までに、分かりやすいラベルを追加する予定だとしています。
確かに私自身も、「クレジットカードリーダーはこんなに低い位置にあるんだ」と感じたんですが、様々な観点から検証したうえでの設計ということなので実際に使ってみたら意外とちょうどよかったりするかもしれませんね。
カードリーダーの位置問題は使ってみないとわからない部分もありますが、今後、様々な決済方法に対応するようになれば、台北メトロがさらに便利になりそうですね。
運用開始は来年1月末を予定しているということですので、運用がスタートしたら皆さんもぜひ使ってみてくださいね。