①「延べ5,833万人」
昨年2025年に台湾の国際線を利用した旅客数の合計
**
5,833万人という数は新型コロナウイルス流行前の年間5,992万人に迫る水準に達しました。台湾の民間航空業務を統括する公的最高機関「交通部民用航空局」は、今年は昨年を上回るだけでなくコロナ禍前の数字を突破して過去最高を記録する見込みで、国際線の年間輸送人数は6,200万人に達する可能性があるとの見方を示しています。
民用航空局の何淑萍・局長は、新型機導入による輸送力の増強、外資系航空会社の台湾市場への積極的な増便、政府の支援政策などにより、現在実施中の冬のスケジュールにおける台湾を発着する国際線は107路線、1週間のフライト数は平均2,981便に達し、前期に当たる夏のスケジュールより124便増加、2019年のコロナ禍前の1週間のフライト数の平均2,957便を上回ったと指摘。このことは国際線の回復が着実であることを反映しており、台湾の航空市場の見通しは明るいと指摘しています。
民用航空局の分析によると、台湾発着の日本・韓国、中東、欧米、東南アジアを結ぶ航空便の数は全てにおいてすでに2019年を上回っており、発着数の回復率は中東路線で214%、北米路線で140%、日本と韓国路線で合わせて125%となっています。一方で、香港、マカオおよび中国大陸路線は台湾海峡両岸政策や市場の需要に応じて、それぞれ回復率89%と51%にとどまりました。現在、台湾から日本への1週間当たりの便数は平均で800便、韓国へは500便で、日韓路線だけで1日平均200便以上が運航されています。
何・局長は、アジア太平洋地域の航空需要の成長が以前として強く、桃園国際空港第3ターミナルが昨年末に開業したこと、民用航空局による台湾とイタリア間の航空サービス協定の改定および台湾とフィンランド間の航空サービス協定の署名による台湾を発着する航空便の運航密度の拡大などにより、今年の航空市場も好調な見通しであると強調しています。
「台湾とイタリア間の航空サービス協定改定の署名」は昨年3月に行われ、協定の改定により、旅客便の運航数はイタリアの各方面で週7便から週19便へと大幅に拡大されました。就航都市はローマ、ミラノに加え、ヴェネツィアも新たに追加されました。2024年の統計では、台湾とイタリア間の往来人数は7万人を超え、2023年と比べて20%以上増加していました。両国の協力により、協定の改定と増便は順調に実現し、各航空会社が市場の需要に応じた新規便の開設をより容易に行えるようになったことで、今後両国間で利便性向上や経済・観光・文化交流の促進に寄与することが期待されています。
また、「台湾とフィンランド間の航空サービス協定締結の署名」は昨年2月に行われました。これは台湾が北欧諸国と締結した初の航空サービス協定です。これにより台湾が北欧諸国と初めて航空路線網を確立することとなり、市場の需要に応じて台湾-フィンランド間の直行便を含めた新規航路開設が可能に。今後も北欧への航空ネットワークを段階的に拡大していく方針だとしています。
今後の新規路線について、民用航空局がすでに発表しているものを一部ご紹介すると、台湾の航空会社「スターラックス航空(星宇航空)」が今年1月15日に台北(桃園)と米アリゾナ州フェニックスを結ぶ路線を開設しました。フェニックス周辺はTSMC(台湾積体電路製造)やインテルなどの大手企業が進出し、アメリカ最大級の半導体クラスターが形成されている地域です。
このように、今後も台湾の航空産業が成長する中での最大の課題について、何・局長は、安全とサービスの品質を各段階で堅持することであると強調。交通部の林国顯・次長(副大臣)は現在すべての台湾の航空会社が新型機を購入し、乗務員を訓練していると説明。特に軍事演習時には航空管制職員の負荷が大きいが、前回の演習時は国際線の欠航はほとんどなく、一部の遅延のみで済んだのは、これら人員の努力によるものであると述べました。
今年も空の安全が徹底され、飛行機に乗るすべての人が快適な空の旅を楽しめること、そして台湾に多くの人々が訪れ台湾の魅力を体験できること、願います。
****
②「31億7,291万台湾元」
台湾において国有財産の調査、活用、管理を主管する最高行政機関「財政部国有財産署」は先日、相続人がいないため過去5年間に同機関の管理下にあった国民の遺産のうち、国の財産として収用した総額が31億7,291万台湾元(約158億円)に達したことを発表しました。中でも金額が最大の遺産は、台北市信義区および台北市文山区の不動産を所有していた一人の遺産で、総額1億4,000万元(約7億円)に上り、44年間にわたって相続人が現れず、すべて国有化されたということです。
統計によれば、2025年12月時点で政府が管理中の遺産案件は1,707件でした。未解決案件の迅速な清算を目指し、国有財産署は、過去5年間で970件を処理、つまり1年間で平均194件を解決。その結果、残されている国有化された遺産総額は2つ目の数字「31億7,291万元」に達したのです。「31億7,291万元」の内訳として土地が704件、建物が54棟含まれています。
相続人が相続を放棄した場合や、被相続人に子どもや親族がいない場合の遺産が国有化される可能性があり、国有財産署は、こうした傾向は社会経済体系の変化や、少子高齢化が進む台湾の社会構造により発生していると指摘しています。